
万博の華やかな装飾は、閉幕とともに消えていくものと思いがちだが、時にそれは思いがけない場所へと旅を続ける。
大阪・関西万博のポーランドパビリオンを彩っていた木組みの壁面が、遠く岐阜県の恵那市へと移され、新たな景色の一部となった。市役所と中学校という日常の場所に据えられたその構造は、異国の建築でありながら、いつのまにか土地の空気に馴染んでいる。
木曽川のほとりで始まった交流が、こうして具体的な形を持って残される。高さ数メートルの木組みは、万博の記憶だけでなく、人と人とのつながりの証としてそこに立つ。
校門をくぐるたび、あるいは市役所を訪れるたびに、遠く離れた国の気配がふとよみがえるだろう。万博とは、遠い世界を一瞬だけ近づける装置であり、その余韻はこうして静かに各地へ広がっていく。
万博遺産、友好の証し ポーランド館の壁面の一部が恵那へ移設
2026年3月22日 7時00分 朝日新聞昨年開かれた大阪・関西万博でポーランドパビリオンの壁面を彩っていた木組みの一部が、交流を続ける恵那市の市役所と恵那北中学校(同市笠置町)の2カ所に移設された。同校でモニュメントの完成式典が行われ、関係者が交流をさらに深めていくことを誓い合った。
同国と同市は、2021年の東京五輪・パラリンピックに向けた同国カヌー代表チームの事前合宿を校区内にある木曽川のダム湖「笠置峡」で受け入れたのが縁で交流がスタート。恵那北中の生徒はロシアのウクライナ侵攻後、避難民の救援を行う同国を支援しようと募金活動にも協力した。
木組みの同市への移設は、パビリオンを運営管理していた「ポーランド投資・貿易庁(PAIH)」が友好の証しとして決めた。移設されたのは、同国パビリオンの入り口壁面に飾られていた木組みの一部。市役所1階には高さ3・2メートル、幅4・9メートル、恵那北中正門前には高さ2・9メートル、幅3・9メートルの木組みがモニュメントとして設置された。
恵那北中での式典には、全校生徒や関係者計約160人が出席し、県ポーランド交流協会の阿部伸一郎会長、PAIHのエリザ・クロノフスカ・シヴァク大阪関西万博部政府副代表があいさつ。パヴェウ・ミレフスキ駐日大使は「モニュメントがポーランドとのつながりを思い起こさせる象徴になってほしい」と述べ、小坂喬峰市長は「これから新しい発展が始まる大きなきっかけ。思いもよらない夢がかない、うれしい」と感謝した。
(万博遺産、友好の証し ポーランド館の壁面の一部が恵那へ移設:朝日新聞)
万博でポーランド館の壁面飾った木組、恵那市への移設決まる 26年3月の展示目指す
2025年11月13日 05時05分 (11月13日 12時33分更新)10月に閉幕した大阪・関西万博でポーランドパビリオンの壁面を飾った木組の意匠が、交流する恵那市に寄贈されることになった。市によると、関西万博パビリオンからの寄贈は県内初という。恵那北中学校と市役所本庁舎に展示する予定。
万博でポーランド館の壁面飾った木組、恵那市への移設決まる 26年3月の展示目指す:中日新聞Web