• 万博閉幕から

パナソニック館、横浜園芸博で再利用

パナソニック館、横浜園芸博で再利用

万博の夢がひとまず幕を下ろしたあとも、会場にはなお、かすかに温もりの残る余韻が漂っている。パナソニックのパビリオン「ノモの国」では、外装のアーチ状フレームが一本ずつ空へ引き抜かれ、まるで巨大な生き物の骨格がそっと未来へ運び出されていくかのようだ。光と音に満ち、子どもたちの想像力をくすぐったあの世界は、解体されながらも、別の地で再び芽吹こうとしている。

取り外されたフレームは、2027年の横浜・国際園芸博覧会で再び姿を現し、薄いオーガンジーの布地は服飾を志す若者の手で新しい形へと再生される。看板は大阪の街角へ、設備機器は大林組の実験棟へと旅立ち、それぞれの場所で“万博の記憶”を宿したまま働き続けるという。

98.1%という気の遠くなるリサイクル目標を掲げたこの万博は、単なる建造物の集まりではなく、巨大な循環の輪そのものだったのだろう。壊されるものは消えるのではなく、静かに次の物語へと移り変わる。

夢洲で見たあの光景が、かたちを変えて遠くの街で息づいていく。その連なりに思いを馳せると、解体現場さえも旅の途中のように思えて、もう一度あの場所へ足を運びたくなる。

パナソニックHD、パビリオン撤去作業公開
12/11(木) 20:00配信 時事通信

 パナソニックホールディングス(HD) <6752> は11日、大阪・関西万博に出展したパビリオン「ノモの国」の撤去作業を報道陣に公開した。同パビリオンの外装に使用された特徴的なファサードフレームや照明機器など一部の建築材は、2027年3月から横浜市で開催予定の国際園芸博覧会の出展施設で再利用される。
(パナソニックHD、パビリオン撤去作業公開(時事通信) – Yahoo!ニュース)

万博パビリオンに第2の命 パナソニックHD「ノモの国」外装取り外し 園芸博で再利用
12/11(木) 21:42配信 産経新聞

大阪・関西万博のパビリオン解体で生じる廃材の再利用に向けた取り組みが進んでいる。パナソニックホールディングス(HD)は11日、出展したパビリオン「ノモの国」で、建物を彩った外装の取り外し作業を報道陣に公開。撤去した部材は今後、イベント会場などで再利用される。日本国際博覧会協会は万博全体で建設物のリサイクル率98・1%を目標に掲げる。
万博の自前建設型パビリオン「タイプA」は2026年4月13日までに解体と敷地返却を完了させる必要がある。協会の担当者は「解体工事は今のところ大きなトラブルなく進んでいる」と話す。万博はリユース(再利用)、リサイクルを理念に掲げ、パビリオンなどの建造物もその対象となっている。
パナソニックHDの ノモの国は、アーチ状の鉄製フレームが連なる外観が特徴で、このフレームは、横浜市で開催予定の2027年国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」の会場で再利用する計画となっている。フレームを覆っていた薄手の布地「オーガンジー」は服飾系専門学校に提供する。パビリオンの看板は大阪市内に移設される予定。
ノモの国の展示は子供の想像力をかき立てることをコンセプトに、光や音、映像などを組み合わせた体験型コンテンツをそろえ、会期中は約47万人が来場した。展示の一部は今後、公開を検討している。ノモの国は来年3月をめどに解体が完了する見通しという。
(万博パビリオンに第2の命 パナソニックHD「ノモの国」外装取り外し 園芸博で再利用(産経新聞) – Yahoo!ニュース)

大阪・関西万博 パナソニックグループパビリオン『ノモの国』の設備機器、建材を大林組技術研究所実験棟にリユース
資源循環型社会の実現に向けた設備機器・建材の有効活用
2025年 09月 04日

株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:佐藤俊美)は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)においてパナソニックグループパビリオン「ノモの国」で使用されている設備機器や建材などの約30品目180点を、大林組技術研究所(東京都清瀬市)で建設中の実験棟 「オープンラボ3(OL3)」にリユースします。
大阪・関西万博の理念やレガシーを継承し、建設における資源の有効活用や廃棄物削減を積極的に取り組むことで、脱炭素社会および循環型社会の実現に貢献していきます。
OL3新築計画の第2期部分では、「ノモの国」で使用された設備機器や建材のうち、約30品目180点をリユースします。設計段階から、リユース品と新規機器の性能やシステム連動性を考慮し、適切な機器の選定、設計を行うことで、機能性と環境性能を両立させたリユース建築に取り組みます。
(大阪・関西万博 パナソニックグループパビリオン『ノモの国』の設備機器、建材を大林組技術研究所実験棟にリユース | ニュース | 大林組)

万博パビリオン「ノモの国」撤去すすむ…資材は園芸博・学校で再利用「思いを次につなぎたい」
12/12(金) 11:00配信 読売新聞オンライン

 ノモの国は、会期中に約47万人が来場した。設計段階から資材のほとんどは再利用される予定で、パビリオンの外観を構成している金属フレームは園芸博の展示で利用されるほか、フレームに取り付けられた薄い膜「オーガンジー」も、服飾専門学校のイベントで使ってもらうという。
 この日は、クレーンで外観の金属フレームを丁寧に取り外したり、会場の入り口に設置されたサイン(看板)を撤去したりしていた。作業は来年3月末までに終えるという。
 ノモの国の総合プロデューサーを務めた原口雄一郎氏は「目標を上回る来場があり、達成感がある。建物は解体されるが、思いを次につないでいきたい」と話した。
(万博パビリオン「ノモの国」撤去すすむ…資材は園芸博・学校で再利用「思いを次につなぎたい」(読売新聞オンライン) – Yahoo!ニュース)

投稿日:2025年12月11日

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