
10月の熱気を残したまま静かに幕を下ろした大阪・関西万博。その片隅で未来を照らしていた施設の一部が、今度は日本海の風が吹く美浜町へ旅立つことになった。
行き先は町の拠点施設「きいぱす」。そこに迎え入れられるのは、万博会場でEVバスを待つ人々の影をそっと受け止めていた、多角形が連なり合う幾何学的な停留所だ。光の角度で表情を変えるそのかたちは、どこか万博の夢の残り香をまとっている。
半世紀前、美浜町は大阪万博へ自らの発電所から電気を送り、時代の高鳴りにそっと寄り添った歴史を持つ。今回もまた、未来の子供たちに「次の夢」を引き継ぎたいと願い、町は関西電力に移設を打診したという。万博の未来技術を日常へ招き入れるその姿勢が、静かな海辺の町に新しい物語を呼び込もうとしている。
来年度中には完成する予定で、運搬費約400万円は12月議会で審議される。かつて未来を照らした施設が、今度は美浜の空の下でどんな風景をつくるのか。想像するだけで足を運びたくなる。
大阪・関西万博のEVバス停留所が美浜町「きいぱす」に 町から関西電力に移設を打診 福井
12/6(土) 12:06配信 福井テレビ
美浜町の「きいぱす」に移設されるのは、万博会場内で使われていたEVバスの停留所の一部です。形の異なる多角形を組み合わせた幾何学的なデザインが特徴で、このEVバスへの給電に関する実証実験には関西電力が関わっていました。
半世紀前の大阪万博では、町の原子力発電所から電気を送った歴史がある美浜町。今回の万博でも、未来の子供たちに夢と希望を継承するものをと、美浜町から関西電力に移設を打診したということです。
完成は来年度中を予定していて、運搬などにかかる費用約400万円は12月の議会で審議されます。
(大阪・関西万博のEVバス停留所が美浜町「きいぱす」に 町から関西電力に移設を打診 福井(福井テレビ) – Yahoo!ニュース)