
あの万博の熱気が静かに冷めゆく十月、しかし物語はまだ終わらない。倉敷に、思いがけない余韻がふわりと舞い降りた。日本ガス協会のパビリオンで輝いていた照明器具15台が、瀬戸の風に呼ばれるように児島へと旅をするのだ。
倉敷市役所の寄付式では、万博の喧噪が遠く波のように響き、目録が手渡される瞬間、灯りの未来がひそやかに息を吹いた。かつて「おばけワンダーランド」を照らした光が、次は児島のまちの日常に寄り添うという。
再開発が進む公共施設に、この不思議な灯りが潜り込めば、古びた建物の奥から小さな冒険心がもぞりと顔を覗かせるかもしれない。
万博の終わりに拾い上げられた光が、今度は瀬戸の街角で新しい物語を照らしはじめる。その行方を追いに、ふと倉敷へ向かいたくなる。
大阪・関西万博のパビリオンの照明器具15台 倉敷市児島の複合施設で活用へ【岡山】
11/17(月) 18:43配信 OHK岡山放送10月に閉幕した大阪・関西万博。日本ガス協会のパビリオンの設備の一部が倉敷市へ贈られることになりました。児島地区の公共施設を複合化する再開発事業に活用されます。
倉敷市役所で行われた寄付式では、日本ガス協会の桑名朝子総務部長から倉敷市の伊東香織市長に目録が手渡されました。
倉敷市に贈られるのは日本ガス協会が大阪・関西万博に出展していた「ガスパビリオンおばけワンダーランド」の照明器具15台などです。
寄贈された設備は倉敷市が整備を進めている、児島地区の老朽化した公共施設の機能を集約した新しい複合施設に活用するということです。
(大阪・関西万博のパビリオンの照明器具15台 倉敷市児島の複合施設で活用へ【岡山】(OHK岡山放送) – Yahoo!ニュース)
館内温度の上昇抑える万博ガスパビリオンの外膜もレガシーに 岡山・倉敷市で再利用へ
11/26(水) 17:49配信 産経新聞大阪・関西万博の「ガスパビリオン おばけワンダーランド」で使われた外膜の取り外し作業が26日、大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)で始まった。12月中の作業完了を目指しており、外された膜の一部は万博レガシー(遺産)として来年、岡山県倉敷市で再利用される。
外膜には、大阪ガス発のベンチャー「SPACECOOL(スペースクール、東京)」が開発した放射冷却素材が使われた。太陽光や大気からの熱を遮りつつ、赤外線として宇宙空間へ熱を放射することで、電力を使わずに内部の温度を外気より低く保つことができる。一般的な素材でテントを張った場合と比べ、館内温度を最大約10度低く抑える効果があるという。
寄贈された膜は、倉敷市の公共施設再編事業で再利用され、地域の暑さ対策などに生かされる予定だ。他にも複数の自治体などから打診があるという。
(館内温度の上昇抑える万博ガスパビリオンの外膜もレガシーに 岡山・倉敷市で再利用へ(産経新聞) – Yahoo!ニュース)