
万博が閉幕して半年以上が過ぎた。夢洲からは次々とパビリオンが姿を消し、大屋根リングも静かにその役目を終えようとしている。しかし、そのなかでひとつだけ、まるで時間に取り残されたように立ち続けている建物がある。チェコパビリオンである。
螺旋を描く美しい木造建築は、万博の会期中、多くの来場者を魅了した。夕暮れの光を受けて輝く姿はどこか幻想的で、異国の物語がそのまま夢洲に降り立ったかのようだった。その建物が今もなお、静かに海風を受けながら残されている。
本来なら解体されるはずだった。しかしチェコ国内の政権交代などの影響もあり、解体事業者は決まらず、作業は始まっていないという。万博協会も早期の着手を求めているが、現時点では先行きが見えない。
けれども、そのニュースを知ったとき、不思議と少しだけ胸がざわめいた。もちろん解体は進めなければならない。しかし、誰もいなくなった広大な会場跡地に、たったひとつ残るパビリオンという光景には、どこか旅人の想像力を刺激するものがある。
万博の熱狂が去った後の夢洲には、会期中とはまったく異なる時間が流れている。賑わいの記憶と静寂が交差するその場所で、チェコパビリオンは最後の万博の語り部のように立っている。
華やかな万博を訪ねる旅は終わった。しかし、レガシーが残る風景を見に行く旅はまだ続いている。今しか見ることのできない夢洲の姿が、そこにはあるのだ。
万博チェコ館「早く解体着手を」 協会の石毛事務総長
6/19(金) 18:35配信 共同通信昨年10月に閉幕した大阪・関西万博のパビリオンのうちチェコ館の解体が未着手だとして、日本国際博覧会協会(万博協会)の石毛博行事務総長は19日、大阪市内で開いた記者会見で「一刻も早く解体事業者を決めて、着手してほしい」と苦言を呈した。チェコ側からは、未着手や遅れの理由について説明を受けていないという。
万博協会によると、各国が自前で建設したパビリオンは、原則として今年4月までに解体し土地を返却する契約だった。今月12日までに約9割が返却されたが、チェコ館は唯一解体作業すら始まっていない。
チェコは昨年10月の下院総選挙で野党が勝利し、今年1月に新政権が発足した。
(万博チェコ館「早く解体着手を」 協会の石毛事務総長(共同通信) – Yahoo!ニュース)
万博の『チェコパビリオン』いまだ解体作業始まらず…会場敷地は再来年2月に大阪市へ返却が必要
6/20(土) 10:53配信 MBSニュース博覧会協会は大阪・関西万博のチェコパビリオンについて、まだ解体の目処が立っていないことを明らかにしました。
去年10月に閉幕した大阪・関西万博。博覧会協会によりますと、「大屋根リング」は保存が決まっている一部をのぞき9割が解体を完了し、参加国が独自に建設したタイプAのパビリオンついても42か国中37か国が解体を終え、敷地を返還しているということです。
一方で、チェコパビリオンのみ、いまだ解体作業すら始まっていないということです。
(博覧会協会 石毛博行事務総長)「はやく事業者を決めて、方針を決めて、解体工事に入ってくださいと伝えている」
(万博の『チェコパビリオン』いまだ解体作業始まらず…会場敷地は再来年2月に大阪市へ返却が必要(MBSニュース) – Yahoo!ニュース)
万博会場に「ポツンと一軒家」? 周りはほぼ更地、残るパビリオンは
6/19(金) 19:00配信 朝日新聞チェコ館は、海外の参加国が自前でデザインして建てる「タイプA」。解体して敷地を協会に返す期限は、4月13日だった。
この期限は、建物の再利用のため解体に手間がかかる場合は、3カ月延ばすことができ、7月13日になる。
なぜ、チェコ館の解体が進まないのか。
関係者によると、チェコでの政権交代も影を落としているという。
チェコでは、25年秋の総選挙でポピュリスト政党が勝って政権を握った。新首相はその政治手法から「チェコのトランプ(米大統領)」と呼ばれている。その新政権が、解体の手続きを進めていないという。
協会の石毛博行事務総長は6月19日の会見で「チェコの国としての問題で、前の政権がやったことだから、(解体の)義務を実行しないということはあり得ないことだ」と話し、「一刻も早く解体に着手してくださいと、外交ルートでも働きかけている」と述べた。
(万博会場に「ポツンと一軒家」? 周りはほぼ更地、残るパビリオンは(朝日新聞) – Yahoo!ニュース)