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竹中工務店元所長、万博工事1300万円水増し請求で逮捕

夢洲の大屋根リングを見上げると、構造の大きさに感覚が少しバグる。けれど建築は完成写真だけでできていない。部材、工程、そして勘定科目の集合体だ。今回、その「勘定」のほうから、ひやりとするニュースが顔を出した。

大阪・関西万博の会場工事に関わっていた竹中工務店の元総括作業所長が、背任容疑で逮捕された。報道では、下請け業者に万博工事の費用を水増しして請求させ、会社に損害を与えた疑い。水増し分は自宅や家族が経営するカフェのリフォーム費用に充てられたとみられるという*1。

なかでも妙に耳に残るのが、請求書の「名目」だ。報道によれば、請求書に「万博工事」あるいは「万博関連工事」と書かせていたという。巨大イベントの名前が、家庭のリフォームに橋渡しされる。その語が持つ象徴性と現実の距離感に、思わずたじろぐ。下請け側の代理人は「発注側の所長からの要望に従わざるを得なかった」と説明している*2。さらに、実際に自宅の工事を請けた建設業者は、請求書を「万博関連工事の名目で作らされた」と証言し、見積もりがあっさり通ったことに「えらいお金持っているな」と感じたと振り返っている*3。

会社側は逮捕を受けてコメントを公表した。「警察による捜査に全面的に協力し、事実関係を確認した上で、会社として厳正に対処」「内部統制及び管理体制と教育を一層強化し、コンプライアンスの徹底に全力で取り組む」として、関係者への謝罪を述べている*4。また大阪市長は「竹中工務店も(事件の)被害者」との見解を示し、博覧会協会への影響は現時点で報告されていないとした*5。

金額の表記は各社で少し揺れる。報道には「約1370万円」「約1300万円余り」「約1400万円」といった記述が並ぶ*1*2*6。大屋根のボルト1本の規格がミリ単位で厳密な一方で、ニュースの世界では「約」の内側で現実がじわじわと描かれる。その誤差は、捜査と裁判の進行でいずれ数字に寄り切られていくのだろう。

それにしても「名目」の力は強い。現場では、手配と決裁のために名目が必要だ。工程表のセルを右へ送るための潤滑剤として、名目はしばしば万能のラベルになる。だがラベルが本来の中身をすり替え始めたら、それはもう工事ではなくトリックだ。巨大建築の床下から、私的な引き出しがぬっと出てきたような違和感—今回の報道が照らしたのは、そんな影のほうだ。

万博のパビリオンも大屋根リングも、人の手でつくられた。図面の外には、現場の判断、請負の力学、そして請求書の文言がある。容疑はあくまで現時点のものだが、夢洲というプロジェクトの記録には、祝祭の光景と同じだけ、こうした「紙の上の出来事」も積層していく。上を見上げるとき、足元の伝票のことも少しだけ思い出しておきたい。

万博工事巡り竹中工務店元所長逮捕 リフォーム代「万博工事」で請求か
8/21(金) 5:53配信 テレビ朝日系(ANN)

万博の工事を巡って竹中工務店の元所長の男が逮捕された事件で、男の自宅のリフォーム代金を「万博工事」で請求させていたことが分かりました。
河井辰巳容疑者(61)は下請け業者に万博の工事代金を水増し請求させ、会社に約1370万円の損害を与えた疑いが持たれています。
水増し分は自宅のリフォームなどの費用に充てられていたとみられ、関係者によりますと、共謀したとされる下請け業者が請け負い会社に対して「万博工事」の名目で請求書を作らせていたことが分かりました。
(万博工事巡り竹中工務店元所長逮捕 リフォーム代「万博工事」で請求か(テレビ朝日系(ANN)) – Yahoo!ニュース)

【速報】「従わざるを得なかった」万博関連工事 竹中工務店責任者逮捕の背任事件 “水増し指示された”下請け業者の代理人が取材に “業者の主張”を説明
8/21(金) 14:03配信 関西テレビ

大阪・関西万博の会場工事を巡り竹中工務店の元所長の男が逮捕された背任事件で、水増しを指示されたとみられる下請け業者の代表取締役の代理人弁護士が取材に応じました。
代表取締役は弁護士に対して水増し請求の事実を認め、「発注側の所長からの要望に従わざるを得なかった」などと説明しているということです。
水増し分は河井容疑者の自宅などのリフォームに充てられたとみられる
竹中工務店で万博工事の総括作業所長を務めた河井辰巳容疑者(61)は、奈良県の下請け業者に会場関連の工事費を水増しして請求するよう指示し、会社に1300万円余りの損害を与えた疑いが持たれています。
(【速報】「従わざるを得なかった」万博関連工事 竹中工務店責任者逮捕の背任事件 “水増し指示された”下請け業者の代理人が取材に “業者の主張”を説明(関西テレビ) – Yahoo!ニュース)

万博背任の容疑者宅をリフォームした男性「えらいお金持っているなと感じた」…請求書は「万博関連工事の名目で作らされた」と証言
8/21(金) 11:12配信 読売新聞オンライン

大阪・関西万博の会場建設工事を巡る背任事件で、竹中工務店の現場責任者だった男(61)(奈良市北市町)の自宅をリフォームした建設業の男性が、読売新聞の取材に「万博関連工事の名目で、リフォームの請求書を作らされた」と証言した。大阪府警もこうした経緯を把握しており、詳しい状況を調べている。
取材に応じたのは、この下請け業者からリフォームを依頼された建設業の男性。男性によると、下請け業者の代表からリフォームを頼まれ、昨年施工したという。下請け業者とは20年ほど前から付き合いがあった。
男性は、代表から万博関連工事の名目で請求書を依頼され、作成したという。「(下請け業者が)万博の工事をやっており、税金対策か何かだと思った」と述べた。
男性は男について、「こちらの見積金額がすぐに受け入れられ、えらいお金持っているなと感じた」と振り返った。内壁を取り払うなど大規模なリフォームで、高価な木材も使っており、「建て替えた方が安いぐらいだ」と感じたという。
事件については「知らなかった」とした上で、請求書の作成は「失敗だった」と話した。府警は、男性は事件に関与していなかったとみている。
(万博背任の容疑者宅をリフォームした男性「えらいお金持っているなと感じた」…請求書は「万博関連工事の名目で作らされた」と証言(読売新聞オンライン) – Yahoo!ニュース)

【速報】「心よりお詫び申し上げます」竹中工務店がコメント発表 万博の工事めぐる背任容疑での従業員逮捕を受け
8/19(水) 11:27配信 関西テレビ

大阪・関西万博の工事をめぐり背任容疑で従業員が逮捕された大手ゼネコン・竹中工務店がコメントを発表しました。
【コメント全文】
「本日、当社の従業員が背任の容疑で、大阪府警に逮捕されました。
当社はこの事態を厳粛に受け止め、警察による捜査に全面的に協力し、事実関係を確認した上で、会社として厳正に対処いたします。
関係者の皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけすることになり、心よりお詫び申し上げます。今後、再発防止に向けて内部統制及び管理体制と教育を一層強化し、コンプライアンスの徹底に全力で取り組んでまいります」
(【速報】「心よりお詫び申し上げます」竹中工務店がコメント発表 万博の工事めぐる背任容疑での従業員逮捕を受け(関西テレビ) – Yahoo!ニュース)

「竹中工務店も被害者」大阪市の横山市長 万博工事めぐる背任事件、元会場責任者が逮捕
8/19(水) 20:28配信 産経新聞

大阪・関西万博の工事を巡り、大手ゼネコン「竹中工務店」(大阪市)の元総括作業所長が背任容疑で逮捕された事件を受け、大阪市の横山英幸市長は19日、「万博に関連する事業でこうした事案が発生したことを残念に思う」と話した。市役所で記者団の取材に答えた。
人工島・夢洲(ゆめしま)の万博会場跡地開発や大阪市中心部のまちづくりへの影響については「竹中工務店も(事件の)被害者。(同社が)ルールに違反している状況ではない」と述べるにとどめた。
(「竹中工務店も被害者」大阪市の横山市長 万博工事めぐる背任事件、元会場責任者が逮捕(産経新聞) – Yahoo!ニュース)

万博「大屋根リング」工事下請け業者に約1300万円水増し請求させ自宅などリフォームか 竹中工務店元所長の男(61)逮捕
8/19(水) 19:00配信 FNNプライムオンライン(フジテレビ系)

大阪・関西万博の工事で現場トップを務めていた竹中工務店の河井辰巳容疑者(61)が、下請け業者に工事費を水増し請求させ、会社に約1300万円の損害を与えた疑いで逮捕された。水増し分の約1300万円は自宅や家族経営のカフェのリフォーム費用に充てられたとみられている。
背中を丸めうつむきながら、足早に警察車両に乗り込む男。
大阪・関西万博の工事で現場のトップ・総括作業所長を務めていた竹中工務店の河井辰巳容疑者(61)だ。
万博開幕前には、作業員のためのコンビニ導入を発表する記者会見にも、現場責任者として参加していた。
河井容疑者は万博のシンボル「大屋根リング」などの工事に関わった下請け業者に、万博工事の名目で水増し請求させ、竹中工務店に約1300万円の損害を与えた疑いが持たれている。
水増し分の約1300万円は何に使われたのかというと、河井容疑者のマイホームや、家族が経営するカフェのリフォーム費用に充てさせていたとみられている。
(万博「大屋根リング」工事下請け業者に約1300万円水増し請求させ自宅などリフォームか 竹中工務店元所長の男(61)逮捕(FNNプライムオンライン(フジテレビ系)) – Yahoo!ニュース)

万博工事費めぐる“水増し請求”疑い「本当に残念。厳正に対応してもらいたい」博覧会協会副会長の吉村知事がコメント 現場責任者を務めた竹中工務店社員の男を逮捕
8/19(水) 19:34配信 MBSニュース

警察によりますと河井容疑者は去年、大阪・関西万博の会場内にある仮設事務所の内装工事費用を下請け業者に複数回にわたり水増し請求させ、会社に約1400万円の損害を与えた疑いがもたれています。
竹中工務店は大屋根リングの一部の工事などを担っていて、河井容疑者は現場責任者として工事の総括作業所長を務めていました。
逮捕を受け、博覧会協会の副会長でもある大阪府の吉村知事は…
(大阪府 吉村洋文知事)「本当に残念に思います。万博工事に関連してということにもなるわけですし、厳正に会社としては対応してもらいたい」
(万博工事費めぐる“水増し請求”疑い「本当に残念。厳正に対応してもらいたい」博覧会協会副会長の吉村知事がコメント 現場責任者を務めた竹中工務店社員の男を逮捕(MBSニュース) – Yahoo!ニュース)

「竹中工務店も被害者」大阪市の横山市長 万博工事めぐる背任事件、元会場責任者が逮捕
2026/8/19 20:22

大阪・関西万博の工事を巡り、大手ゼネコン「竹中工務店」(大阪市)の元総括作業所長が背任容疑で逮捕された事件を受け、大阪市の横山英幸市長は19日、「万博に関連する事業でこうした事案が発生したことを残念に思う」と話した。市役所で記者団の取材に答えた。
横山氏が副会長を務める日本国際博覧会協会には、現時点で工事費の水増しなど事件に関わる報告はないといい、「引き続き推移を注意深く見守りたい」とした。
(「竹中工務店も被害者」大阪市の横山市長 万博工事めぐる背任事件、元会場責任者が逮捕 – 産経ニュース)