• 万博閉幕から

クラゲ館は広島県福山市へ

クラゲ館は広島県福山市へ

大阪・関西万博の会場にひっそりと生まれ、白い膜屋根をふわりと波打たせていた「いのちの遊び場 クラゲ館」は、閉幕後もどこかへ流れていく運命にあったらしい。風にたゆたうクラゲのように、次なる海原を求めるようにして、行き先は広島県福山市へと定まった。

そこには、旧市体育館の跡地に芽吹こうとしている「子ども未来館」という若い苗木のような計画があり、クラゲ館の「創造の木」は、まるで呼ばれたかのように根を下ろす場所を得たのである。

数学者でありジャズピアニストでもある中島さち子さんの手で形づくられたこの木組みの構造物は、光と風を受け止めては、子どもたちの五感をやさしく揺らす。万博で訪れた者たちはそこで、遊びと学びの境界がほどけていくのを体験したが、その魔法が福山の地でも新たな姿で息を吹き返そうとしている。

無償譲渡という静かな太っ腹さのもと、解体ののち海を越え山を越え運ばれていく創造の木。来年三月には設計が始まり、五本松公園の風景の一部となる日が近い。未来館の名の通り、この木はまた子どもたちの未来をそっと揺らしはじめるのだろう。

「クラゲ館」、万博から広島・福山市へ 譲渡契約候補に決定、協会と来月契約
12/3(水) 19:17配信 山陽新聞デジタル

 大阪・関西万博のパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」の譲渡先の契約候補者が、広島県福山市に決定した。市は新たに整備する科学技術体験施設「子ども未来館」(仮称、同市草戸町)に併設する計画で、日本国際博覧会協会(万博協会)と来年1月に契約を結ぶ予定。
 クラゲをイメージした白い膜屋根が特徴の同館は、著名文化人らが手がけたテーマ館の一つ。数学者でジャズピアニストの中島さち子さんがプロデュースした。
 移築するのは、膜屋根と木組みの施設「創造の木」。光と風を感じられる構造で、五感を通した遊びや学びが体験でき、子ども未来館のコンセプトに通じるとして、市は万博協会の譲渡先公募に参加していた。
 移築場所は、子ども未来館用地の旧市体育館跡地がある五本松公園内。配置などの検討に入り、譲渡契約締結後、来年3月にも設計に着手する。
 譲渡は無償。現地での解体費は万博協会が受け持つ。市の予算負担は移送費など計約5億円の見込みで、国の補助金を一部活用する。市は開会中の12月定例市議会に提出した2025年度一般会計補正予算案に、関連経費計6495万円を盛り込んだ。
(「クラゲ館」、万博から広島・福山市へ 譲渡契約候補に決定、協会と来月契約(山陽新聞デジタル) – Yahoo!ニュース)

万博「クラゲ館」、広島・福山市に譲渡へ・・・学習施設として活用
12/2(火) 11:30配信 読売新聞オンライン

 大阪・関西万博の八つのテーマ館の一つ、「いのちの遊び場 クラゲ館」について、広島県福山市は1日、譲渡先の契約候補者に決定したと発表した。
 音楽家の中島さち子さんが手がけ、クラゲをイメージした屋根が特徴の「クラゲ館」は、地上部が無数の木片からなる「創造の木」を中心に、音楽や数学にちなむ遊具を楽しめるパビリオン。市は2029年度に開館を目指す学習施設「子ども未来館(仮称)」と一体的に活用しようと、今年10月、移転先を決める日本国際博覧会協会(万博協会)の公募に参加していた。
(万博「クラゲ館」、広島・福山市に譲渡へ・・・学習施設として活用(読売新聞オンライン) – Yahoo!ニュース)

投稿日:2025年12月3日

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