
万博の喧騒が去り、夢洲の空に静けさが戻った十月十五日。これまで固く閉ざされていた扉が、そっと開かれた。そこは、国王も大統領も、そして両陛下も一息ついた場所――大阪・関西万博の迎賓館である。
建物は藤本壮介が大屋根リングと呼応するように設計を監修した。中央には静かな池があり、その水面には空と柳の枝が映る。池を囲むように回廊がめぐり、貴賓室やダイニング、茶室が円環のように連なっている。床には和紙、壁には織物のタペストリー。光が射すたびに、日本の四季が館の中をゆっくりと巡る。
半年間、この場所では百六十五回の接遇が行われた。黄金の屏風の前で茶が点てられ、赤を基調としたダイニングでは松花堂弁当や懐石料理、そして和洋折衷のコースが供された。大屋根リングとミャクミャクをかたどったデザートが、世界の賓客の笑みを誘った。
ここで交わされた会話やまなざしのひとつひとつが、万博という巨大な舞台の裏で、静かに国と国とをつないでいたのだ。
いま迎賓館は、その役目を終えて眠りにつこうとしている。解体か保存か、行く末はまだ定まらない。だが、水盤に映る空の輪は今も変わらず、夢洲の風の中に円を描いている。
万博会場の「迎賓館」内部を初公開 各国の来賓を”おもてなし”したのは大屋根リングをかたどったデザート!
10/15(水) 18:07配信 ABCニュース万博の開催期間中、各国の国王や大統領など数々のVIPをもてなしてきた迎賓館。15日、メディア向けに初めて公開されました。
まずVIPを迎えるのは日本の伝統工芸“和紙”を使ったアート作品。日本各地の四季をイメージした作品が、月替わりで展示されていました。
(記者リポート)「迎賓館の中央には丸い吹き抜けの水盤があります。セキュリティの関係でVIPであってもこれまでは撮影が禁止されていました」
各国のVIPは窓からの景色を見ながら茶室へ案内されていたそうです。
(万博会場の「迎賓館」内部を初公開 各国の来賓を”おもてなし”したのは大屋根リングをかたどったデザート!(ABCニュース) – Yahoo!ニュース)
万博「迎賓館」内部を初公開…各国の要人や天皇皇后両陛下が訪れた茶室やダイニングルーム 今後解体するかは未定
10/15(水) 17:55配信 MBSニュース大屋根リングの外側に立つ迎賓館。万博で各国の要人をもてなした場所で、これまで非公開でしたが、閉幕から2日後の10月15日、初めて内部が公開されました。
中央部分は大屋根リングをモチーフとしたまるい吹き抜けになっていて、水辺にそよぐ柳が趣を感じさせます。
裏千家などの「三千家」が週替わりで海外の要人をもてなした茶室では、黄金の屏風を背に、お茶がふるまわれました。
広々としたダイニングルームでは各国の要人を迎え入れ、和洋折衷のコース料理や、松花堂弁当などが振る舞われました。大屋根リングとミャクミャクをあしらったデザートも。
天皇皇后両陛下や秋篠宮ご夫妻も迎賓館で安らぎのひと時を過ごされました。ウクライナのナショナルデーで来日したゼレンスキー大統領夫人も、迎賓館での晩さん会に参加しました。
この迎賓館が今後解体されるかは未定だということです。
(万博「迎賓館」内部を初公開…各国の要人や天皇皇后両陛下が訪れた茶室やダイニングルーム 今後解体するかは未定(MBSニュース) – Yahoo!ニュース)
万博マップにない「幻の施設」初公開…もう1つの大屋根リングが存在する「迎賓館」とは?
10/16(木) 7:15配信 Lmaga.jp『大阪・関西万博』の公式マップに記されていない「幻の施設」が、万博閉幕後の10月15日、メディアに初公開された。その場所は、会場内の最上級施設として、数多くの国内外の賓客をもてなしてきた「迎賓館」。警備上の問題もあり、高い黒塀に囲まれ、これまで目にできなかった施設の全貌が、明かになった。
施設内では、建物のデザインをはじめ、「大屋根リング」を意識した料理やアート、公式キャラクター・ミャクミャクをイメージした、おもてなしアイテムの数々を見つけることができた。
東ゾーン・EXPOナショナルデーホール「レイガーデン」と、EXPOホール「シャインハット」の間に位置する同館は、「大屋根リング」を設計した建築家・藤本壮介氏がデザインを監修。
コンクリートがベースのモダンな造りながら、自然光や和素材を取り入れ、「日本の美」が凝縮された空間が魅力。日本の皇族をはじめ、万博会期中に開催された「ナショナルデー」「スペシャルデー」で世界中から訪れた国王4名、大統領24名、首相15名など、賓客を接遇するために約半年で165回使用され、日本文化の発信にも貢献した。
建物は、床面積・約4600平方米の平屋建てで、エントランス横には各国代表団が使用したBMWなど、万博仕様の車両がズラリ。
館内へ一歩足を踏み入れると、ガラス張りの回廊が広がり、中央の池と1本の柳が一気に非日常空間へと誘う。池上の空、そして水面に映る空が円形に見え、万博の象徴・大屋根リングと呼応するデザインが目を引く。
エントランスのレセプションエリアでは、富山県出身の和紙アーティスト・川原隆邦氏による作品や生け花、松の盆栽がお出迎え。回廊の先には、式典までの控え室として使われた「夢洲」「咲洲」「舞洲」の3部屋が備えられている。
海外VIPの到着時には、三千家が週替わりで呈茶のもてなしも。海外でも大人気の抹茶だけに、各国代表団からの要望は全体の7割にものぼった。
(万博マップにない「幻の施設」初公開…もう1つの大屋根リングが存在する「迎賓館」とは?(Lmaga.jp) – Yahoo!ニュース)
大阪・関西万博の迎賓館を公開 元首やVIPら交流、「日本の技と美」発信 兵庫の地酒も人気呼ぶ
10/16(木) 11:25配信 神戸新聞NEXT158の国・地域が参加した大阪・関西万博の閉幕を受け、非公開だった会場内の迎賓館が15日、報道関係者に公開された。同館では期間中、各国の元首ら要人をもてなし、VIPらが交流。生け花や盆栽、家具、料理など日本の技術と美意識の粋を集めた逸品が、その舞台を彩った。
日本国際博覧会協会(万博協会)によると、迎賓館は鉄骨平屋で、延べ床面積約4600平方メートル。大屋根リングを設計した会場デザインプロデューサーの藤本壮介さんがデザインを監修した。建物中央に広々とした水盤があり、それを囲むように回廊が延びる。
会期中は要人がほぼ毎日訪問。生け花や盆栽が季節感を演出し、貴賓室で茶道三千家が茶を振る舞った。
(大阪・関西万博の迎賓館を公開 元首やVIPら交流、「日本の技と美」発信 兵庫の地酒も人気呼ぶ(神戸新聞NEXT) – Yahoo!ニュース)
万博「迎賓館」で国賓級VIPに振る舞われたメニュー初公開 サプライズで“ミャクミャク”公式料理化
10/16(木) 12:57配信 オリコン大阪・関西万博(大阪・夢洲)で15日、非公開となっていた迎賓館を報道陣に向けて初めて公開した。
世界各国から国王、大統領、首相などの賓客を迎えてきた迎賓館。基本設計は日建設計、デザイン監修を、大屋根リングの設計者である2025年日本国際博覧会会場デザインプロデューサー・藤本壮介氏が務めた。
建物は回廊型になっており、入ってまず目に入るのが、中央に広がる柳の木が1本だけ植えられた水場。そして3室の貴賓室、ダイニングルーム、バンケットルーム、待機室が回廊でつながっており、迎賓館の中もまるで大屋根リングのような装いとなっている。
賓客に食事が振る舞われたダイニングルームは日本の「赤」を基調とした内装に、新進気鋭のアーティストによる織物のタペストリーが部屋を華やかに彩った。
メディアには、昼食や晩餐会で提供されたメニューも公開。「松花堂弁当」や「和洋折衷」「洋食コース」から選べるようになっており、特に「和洋折衷」が人気だったよう。また晩餐会には懐石コースも用意された。
(万博「迎賓館」で国賓級VIPに振る舞われたメニュー初公開 サプライズで“ミャクミャク”公式料理化(オリコン) – Yahoo!ニュース)
万博会場の奥にはきらびやかな世界、VIP専用「迎賓館」取り壊し前に公開…海外パビリオン内にも
10/16(木) 17:02配信 読売新聞オンライン13日に閉幕した大阪・関西万博の会場で15日、参加国・地域が「ナショナルデー」などの際に要人をもてなした迎賓館が報道向けに公開された。建物の解体を前に、会期中は一般非公開だった「特別な空間」を記録用に披露したもので、複数の海外パビリオンも9日以降、VIPルームを順次公開した。
迎賓館は会場東側の催事場「レイガーデン」の奥にあり、約4620平方メートルの平屋建て。大屋根リングを設計した建築家・藤本壮介さんがデザインを監修した。
正面玄関から入ると、目の前に広がる円形の中庭には水が張られ、中心に1本の柳の木が立っていた。
貴賓室は「夢洲(ゆめしま)」(約120平方メートル)、「咲洲(さきしま)」(約80平方メートル)、「舞洲(まいしま)」(同)の3室。会期中は三千家(表千家、裏千家、武者小路千家)が茶の湯でもてなす機会も設けられた。
ダイニングルーム(約250平方メートル)には、1800色に染め分けた糸で織り上げられた市松模様のタペストリー(縦2メートル、横9メートル)が飾られ、昼食会では日本の食材をふんだんに用いた料理が並んだ。引原毅儀典長は「来賓の多くが万博会場で最初に入る施設。日本の美を印象づけられた」と振り返った。
(万博会場の奥にはきらびやかな世界、VIP専用「迎賓館」取り壊し前に公開…海外パビリオン内にも(読売新聞オンライン) – Yahoo!ニュース)