• 万博閉幕から

警察庁長官、万博を振り返る

警察庁長官、万博を振り返る

万博が閉幕した10月13日、夢洲の風は静かに潮の香りを運んでいた。184日間にわたり続いたこの壮大な祝祭の舞台裏で、ひときわ黙々と動いていたのが警察である。
楠芳伸警察庁長官は、その日、まるで遠い夏を振り返るように静かに語った。全国の警察が一丸となり、来場者2500万人の安全と秩序を守り抜いたことへの安堵が、その言葉の奥に滲んでいた。

万博の会場では、テロも大事故も起こらなかった。夢洲の人工島を包むように設けられた「会場警察隊」は、延べ250人の隊員によって支えられ、事件・事故・迷子などの対応件数は約2870件にのぼった。ミャクミャクのぬいぐるみの万引きから、火災報知機の誤作動、異臭の通報、迷子の保護まで、まるで人間模様の見本市のようであった。

ある晩、地下鉄の運休によって帰宅困難者が続出し、パビリオンが夜を越えて開放された。あの混乱の中でも警察と主催者が即座に連携し、人々を導いた。その経験が、「不測の事態にも備えた信頼の関係を築くことの大切さ」を改めて教えたと楠長官は語る。

大阪府警万博対策課の石崎課長は、「平穏に終えられた」と胸を撫で下ろした。事件はあっても、それは人間が集まる場所に避けがたく生じる“さざなみ”のようなものだったのだろう。

万博という巨大な実験場の中で、警察も誠実に回転し続けた。184日の記録は、冷たい数字の羅列ではなく、人の流れと、汗と、静かな使命感の積み重ねである。やがてその教訓は、未来の祭りを支える見えない柱となって、次の大舞台へと受け継がれていくのだろう。

「開催国の責務果たせた」 万博閉幕で警察庁長官
10/16(木) 11:35配信 共同通信

 184日間にわたる大阪・関西万博が閉幕したことを受け、警察庁の楠芳伸長官は16日の定例記者会見で「全国警察が一丸となり、来場者の安全と万博の円滑な運営を確保するという万博開催国の警察としての責務を、無事果たすことができたのではないかと考えている」と振り返った。
 また、万博警備で得られた教訓を取りまとめる方針を示し「将来の大規模イベントの警備にも今回の経験を生かしたい」と述べた。
(「開催国の責務果たせた」 万博閉幕で警察庁長官(共同通信) – Yahoo!ニュース)

「開催国の警察として責務果たせた」と警察庁長官 2500万人来場の万博を振り返り
10/16(木) 13:28配信 テレビ朝日系(ANN)

半年間の会期を終えて13日に閉幕した大阪・関西万博について、警察庁の楠長官は「警察としての責務を果たすことができたのではないか」と振り返りました。
警察庁 楠芳伸長官
「来場者の安全と万博の円滑な運営を確保するという万博開催国の警察としての責務を無事果たすことができたのではないか」
 一般入場者が2500万人を超え、13日に閉幕した万博について、警察庁の楠芳伸長官は「警察が一丸となって警備対策に取り組んだ結果、大きな事件・事故の発生もなく終了した」と振り返りました。
 また、地下鉄の運休で来場者が帰宅困難となり、営業時間外にパビリオンが開放されたことにも触れ、「不測の事態においても警察と主催者が迅速・的確に連携できる関係を構築しておく重要性を改めて認識した」と述べました。
(「開催国の警察として責務果たせた」と警察庁長官 2500万人来場の万博を振り返り(テレビ朝日系(ANN)) – Yahoo!ニュース)

大阪万博警備、警察庁長官「国民の協力に感謝」 教訓今後に生かす
10/16(木) 13:15配信 朝日新聞

 警察庁の楠芳伸長官は16日の定例記者会見で、13日に閉幕した大阪・関西万博の警備について、「大きな事件、事故もなく終了し、開催国の警察の責務を無事果たすことができた」とし、「関係機関との緊密な連携や、警備措置や交通規制に対する大阪府民と国民の理解と協力なくしては実現できなかった。関係したすべてのみなさまに心から感謝したい」と述べた。
 楠長官は、会場と大阪市中心部を結ぶ大阪メトロ中央線の運転見合わせにより来場者が帰宅困難となった事案を挙げ、「不測の事態で警察と主催者が迅速、的確に連携できる関係をあらかじめ構築しておくことの重要性を改めて認識した」と説明。
(大阪万博警備、警察庁長官「国民の協力に感謝」 教訓今後に生かす(朝日新聞) – Yahoo!ニュース)

万博の会場警察隊の取扱2800件 万引きなどの「事件関係」が3割
10/14(火) 18:06配信 朝日新聞

 大阪府警は14日、大阪・関西万博の184日間の期間中、会場やその周辺で警戒にあたる「会場警察隊」の事件・事故などの取扱件数が約2870件(速報値)だったと明らかにした。
 同隊は14日昼までの活動で警戒を終えたという。
 万博対策課によると、2870件のうちミャクミャクを含む万博グッズの万引きなど「事件関係」が約980件で、最多だった。
 次いで多かったのが、異臭の通報や火災報知機の誤作動などの「その他」で約590件。口論などの「トラブル」が約470件、事故などの「交通」事案が約440件、迷子の「保護」などが約390件と続いた。
 石崎信行課長は「逮捕事案などはあったが、テロや大規模なサイバー攻撃などはなく、平穏に終えることができた」と振り返った。
(万博の会場警察隊の取扱2800件 万引きなどの「事件関係」が3割(朝日新聞) – Yahoo!ニュース)

ミャクミャク万引にけんか、迷子対応…大阪府警、万博期間中に計約2870件に対応
10/14(火) 19:05配信 産経新聞

大阪府警は14日、前日に閉幕した大阪・関西万博が開かれていた184日間に会場警察隊が対応した事案が計約2870件あったと発表した。会場警察隊は万博開催に合わせて約250人態勢で設置された臨時部隊で、会場の人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)などで活動していた。
万博対策課によると、「事件事案」の取り扱いは約980件。オフィシャルストアで公式キャラクター「ミャクミャク」のグッズが万引されたり、会場内に小型ナイフなどの危険物を誤って持ち込もうとされたりした事案があった。
ほかに来場者同士のけんかや口論などの「トラブル事案」が約470件、交通事故などが約440件だった。迷子や急病人への対応といった「保護事案」も約390件あったという。
(ミャクミャク万引にけんか、迷子対応…大阪府警、万博期間中に計約2870件に対応(産経新聞) – Yahoo!ニュース)

投稿日:2025年10月17日

“警察庁長官、万博を振り返る”の関連キーワード