
「人間洗濯機」が、展示の夢を抜け出し、現実の街へと出荷されるという。人を洗う——たったそれだけの行為が、こんなにも心をざわつかせるとは思わなかった。
株式会社サイエンスは万博閉幕を前に、この愛おしい機械の量産を発表した。1億円を投じて生まれた一台の「泡の楽園」は、これまで展示限定の一点ものだった。しかし、体験希望者が殺到し、入れずに去っていった人々の名残惜しさが、やがて熱となり、現実の販売へと押し出したのだという。
その仕組みはまるで未来の繭。横たわるだけで、超微細な泡が全身を包み込み、心の垢まで落としてくれる。まるで“人間そのものをリブートする装置”のようだ。昭和45年の大阪万博に登場した「人間洗濯機」が夢として語られたなら、令和のそれは、現実として泡立っている。
すでに6台の契約が決まっているという。行き先はホテル、旅館、レジャー施設。ひょっとすると、次に旅に出たとき、あなたはこの洗濯機の中で再生されるかもしれない。値段は「高級外車1台分」。なるほど、これは機械というよりも“体験する哲学”なのだ。
閉幕後、この展示機は新大阪のショールームで体験可能になるらしい。夢洲の泡が、今度は街の泡として続いていく。人は今日も洗われ、また明日を生きる。
未来とは、きっとこの「泡の中」で生まれ続けるものなのだ。
万博で55年ぶり実現「人間洗濯機」量産販売が決定 展示のため約1億円かけ制作、想像を超える反響
10/11(土) 10:10配信 オリコン大阪・関西万博の閉幕を前に、株式会社サイエンスは10日、大阪ヘルスケアパビリオンで展示している「ミライ人間洗濯機」の量産体制を整え、販売することを発表した。「これまで展示限定の一点ものとして制作した本作を、閉幕後も皆様にご体験いただけるよう展開いたします」と呼びかけた。
ミライ人間洗濯機は、1970年の大阪万博で展示された「人間洗濯機」を、半世紀を経て実現したもの。大阪ヘルスケアパビリオンで展示され、体験もでき、話題を集めた。
当初、販売を目的としておらず、展示のため、約1億円を投じて制作。開幕翌週には、アメリカから「購入したい」と申し出があり、その後も価格や導入などの問い合わせが相次いだという。また「会期中、入浴体験希望者が殺到し入浴できなかった方々も少なくありませんでした」と説明。
その上で「私たちは、この唯一無二の体験をより多くの方に届けたいという想いから、展示終了後も全国で体験できるよう販売を決定しました。ミライ人間洗濯機を通じて、『人が洗われる』という新たな価値を広く社会に提供してまいります」
(万博で55年ぶり実現「人間洗濯機」量産販売が決定 展示のため約1億円かけ制作、想像を超える反響(オリコン) – Yahoo!ニュース)
【万博】体験応募殺到した令和の『人間洗濯機』国内ホテルなどが契約し実用化へ ミライのお風呂身近に
2025年10月7日 17:41 読売テレビ閉幕まで残り1週間を切った大阪関西万博。様々な最新技術が展示されていますが、その中の一つが実用化されようとしています。
さて、その大阪ヘルスケアパビリオンの大きな目玉の一つがこちらにあります『ミライ人間洗濯機』です。
人間洗濯機と聞けば、70年万博でも登場しましたが、実は今回その未来人間洗濯機が実際にホテルなどに導入されることがわかりました。
70年万博の時には実用化にはいたりませんでしたが、そこから半世紀の時を経て身近に感じられる日もそう遠くはないのかもしれません。
開発したのはシャワーヘッドなどを手がける大阪の企業「サイエンス」です。今回の万博のためにつくられたもので、入浴体験の予約を募集すると応募が殺到するほどの人気展示に。
最新の技術を詰め込んだ「人間洗濯機」。複数の会社から開発した「サイエンス」へ購入したいという声があがり、量産化することが決まりました。
すでに6台の契約が決まっているという「人間洗濯機」。国内のホテルやレジャー施設などに導入される予定です。
(【万博】体験応募殺到した令和の『人間洗濯機』国内ホテルなどが契約し実用化へ ミライのお風呂身近に(2025年10月7日掲載)|日テレNEWS NNN)
万博で人気「ミライ人間洗濯機」の量産化が決定 すでに6台が契約、ホテルなどで導入へ
10/5(日) 15:49配信 産経新聞未来の健康や医療を体験できる大阪・関西万博のパビリオン「大阪ヘルスケアパビリオン」の目玉の一つで、体を自動洗浄する「ミライ人間洗濯機」について、万博閉幕後にホテルなど複数の施設が導入を決めたことが5日、分かった。
ミライ人間洗濯機を出展している、シャワーヘッド製造・販売を手掛けるサイエンス(大阪市淀川区)によると、計6台が契約済みで、国内のホテルや旅館、レジャー施設などへ導入される予定。特殊な形状で場所により設置費用などが大きく異なるため値段は明らかにしていないが、「高級外車1台分くらい」という。うち1台は大阪市内のホテルに導入される予定。
現在パビリオンで展示されている1台は閉幕後、11月中旬以降に新大阪にある同社ショールームで引き続き体験展示に使用される。
同社によると、サイズなどから社会実装は難しいとして、当初は販売を目的としないパビリオン展示用の〝1点もの〟として約1億円で製作したが、「このままの形で欲しい」との声が多くあり、量産化を決めたという。
(万博で人気「ミライ人間洗濯機」の量産化が決定 すでに6台が契約、ホテルなどで導入へ(産経新聞) – Yahoo!ニュース)