COMPLEXで満足していた。かなり満たされていたはずなのだが、万博ライブの映像を見たら、その満足はあっさり別腹になった。これは布袋寅泰のライブへ行かなくてはならない。
「HOTEI 45th CELEBRATION GIGS」は1月31日と2月1日の2連戦で、私が選んだのはDay 2 “BIRTHDAY”だった。理由は単純、開演が16時と早いからである。45周年と誕生日が重なる日を選んだというより、帰りの時間を気にした結果なのだが、こういう都合のよい選択が大当たりになることもある。
初めての京王アリーナTOKYOで、チケットは完売。席は4階後方だったが、布袋ライブ初参戦なのだから、濃いファンがいい席にいるのはこれが道理だと勝手に納得した。誰に座席の説明を求められたわけでもないのに、自分の中ではきれいに決着している。
ところが4階まで上がってみると、全然見やすい。後方でも遮られるものがなく、席もゆったりしていて、音も素直に届く。京王アリーナがすごいのか、とライブが始まる前から会場に妙な感心をしていたが、遠い席を遠い席のまま終わらせない見やすさはありがたかった。
始まりは「DREAMIN’」。そこから「スリル」「POISON」「バンビーナ」と続き、最初から布袋、BOØWY、COMPLEXが並ぶ、さすがのセットリストだった。45年分を順番に説明されるのではなく、その日に鳴る曲として次々に受け取るので、こちらも歴史の勉強をしている場合ではない。
「BE MY BABY」がこの日の流れに入り、「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」や「BEAT EMOTION」へ進んでいく。どこか一部分だけを切り取るのではなく、布袋寅泰が歩いてきたものを全部まとめて出してくる。初参戦の私には、その遠慮のなさがちょうどよかった。
そして布袋の口から「氷室京介」「吉川晃司」という名前が聞こえた。本人の口から実際に出た、その一瞬に会場で立ち会えたことに震えたのである。
45th CELEBRATIONの意味も、曲数や年月だけではなく、布袋自身の言葉でこちらへ届いた。語りかけられたようなエールを受け取り、明日からもっと頑張っていけると思った。こう書くと急に立派だが、4階後方でしっかりその気になっていたのだから仕方がない。
終盤には「Don’t Give Up!」「DEAR MY LOVE」「GLORIOUS DAYS」、そして「BEAT SWEET」があった。最後まで、この日のために組まれた一つのセットリストを受け取ったという満足が残った。
「全国から集まってくれたみんなのエネルギー、確かに受け取った。」とあったが、こちらとしては逆である。パワーを貰ったのは完全に私のほうだった。開始時間で選んだ2月1日、その判断まで含めて大当たりだった。