
万博が幕を閉じて、気づけば1か月。だが吉村知事の言う通り、その数字が妙に現実味を欠いて聞こえるのは、あの会場に満ちていた熱気ときらめきが、まだどこか空気の底で揺らめいているからだろう。
会場では今、解体や撤去が着々と進み、巨大な夢の街がゆっくりと姿を変えている。しかしその裏側では、万博が育てた人と人とのつながりが、静かに根を伸ばし続けている。経済の数字では計れない結び目が、関西のあちこちで芽吹き、スタートアップや国際会議という新たな風を呼び込んでいるという。
知事は振り返るたび、また行きたいという思いが胸をよぎると言う。それは多くの人々も同じだろう。もし時間が巻き戻るなら、もう少し長く、もう少し深く、あの夢の街を歩きたかった。そう思わせるほどに、万博は確かに心を揺さぶった。
だからこそ、今もどこかで続きがあるような気がしてしまう。あの場所に足を運んだ者だけが知る、高揚と余韻。その残響を追って、もう一度、関西へ向かいたくなるのだ。
大阪・吉村知事 万博閉幕から1か月「振り返るとまた行きたくなる」
11/12(水) 19:55配信 Yahoo!ニュース オリジナル THE PAGE大阪府の吉村洋文知事は12日午後、府庁で定例会見を行った。
記者からは、あす13日で大阪・関西万博の閉幕から1か月となることを受けての感想について質問があった。
吉村知事は「まだ1か月かと思います。様々な解体、撤去、リサイクルなどに着手していますが、思い出すと、本当に多くの方が参加をして、それをきっかけにいろんなつながりが生まれた」と述べた。
人と人とのつながりが増えていることについて「経済効果や黒字というだけじゃなく、非常に大きな成果をもたらしたと思っています」と感想を述べ、スタートアップや国際会議など様々なイベントを継続的に実施していくなど、レガシーを具体化していく取り組みに、今後力を入れていきたいとも語った。
また「個人的には、振り返るとまた行きたいなと思ってしまうので、あまり振り返らないようにしようかなと思います。時間が戻れば、もうちょっとプライベートでたくさん行っとけばよかったという風にも思ったりもします」と笑顔で話していた。
(大阪・吉村知事 万博閉幕から1か月「振り返るとまた行きたくなる」(Yahoo!ニュース オリジナル THE PAGE))