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大阪・関西万博 閉幕式

大阪・関西万博 閉幕式

夢洲の空が、ひときわ穏やかに澄み渡っていた。潮風にたなびく万博の旗は、半年にわたる祝祭の終わりを悟っているかのように、静かに揺れている。
2025年10月13日、大阪・関西万博、閉幕の日。世界をつなぐ巨大な祭典の幕が、ついにゆっくりと下ろされた。

午後2時、夢洲の中央に建つEXPOホール「シャインハット」では、最後の儀式が始まった。光の波を受けて、壇上に立った大阪府知事・吉村洋文が深く一礼する。その声は穏やかで、どこか万感を帯びていた。
「3万人のボランティアの皆さん、ありがとう。警備員、医療従事者の皆さん、ありがとう。そして子どもたちを連れてきてくださった先生方も、ありがとう。」
その言葉のたびに、会場のあちこちで涙を拭う人がいた。半年間、夢洲を支えたすべての人への感謝が、穏やかな波のように広がっていった。

続いて、石破茂総理大臣が登壇した。
「開幕前は不安も多かった。しかし、この会場に流れたのは分断ではなく連帯、対立ではなく寛容でした。」
穏やかな声で語られるその言葉に、万博の歩みが凝縮されていた。
そして石破総理は、微笑みを浮かべながら青と赤の存在に視線を向けた。公式キャラクター・ミャクミャク。半年間、夢洲の象徴として笑顔を届け続けた存在である。
「ミャクミャク、ありがとう。」
そう言って手渡されたのは、内閣総理大臣感謝状。人ではなく、キャラクターに贈られた感謝状は、史上初のことだった。会場は大きな拍手に包まれ、ミャクミャクはまるで少し照れたように首をかしげた。

そして、秋篠宮ご夫妻が静かにご臨席された。秋篠宮さまはゆっくりと語られた。
「この博覧会を通じて、人々がつながり、理解を深めたことは大変意義深いことです。この体験が世代を超えて受け継がれることを願います。」
その声音は、祈りのようにやさしく、夢洲の空に溶けていった。

博覧会協会の十倉雅和会長が一礼し、静かに語り始めた。
「184日間、ひとつとして同じ日はありませんでした。多様でありながら一つ、というこの万博の精神が、確かにここに息づいています。」
世界160を超える国々が集い、分断の時代に希望の橋を架けた半年間。会場を埋め尽くした人々の笑顔が、その言葉を証明していた。

やがて、夕暮れ。海の向こうに沈む陽が、万博のリング屋根を黄金色に染めた。人々は最後の一歩を惜しむように歩き、何度も振り返る。風の中に聞こえるのは、誰かの小さなつぶやき——「ありがとう、夢洲」。

そして、夢洲の空には、ミャクミャクの青と赤がゆっくりと溶けていった。
まるで未来へと続く灯のように。

【速報】「またいつの日か、ここ日本で万博をやりましょう」吉村知事、万博の184日を支えた3万人のボランティアに謝意
10/13(月) 14:38配信 MBSニュース

午後2時から大阪・関西万博の閉会式が行われています。
挨拶に立った大阪府の吉村知事は、万博を支えた人たちに、ひとつひとつ感謝の言葉を伝えました。
「まずは、3万人の万博ボランティア、お一人一人にありがとう」「警備員、医療従事者の皆さん、ありがとう」「子どもたちを引率してくれた学校の先生、ありがとう」
このように吉村知事は、運営スタッフや参加者に謝意を伝えました。
そして挨拶の最後に「またいつの日か、ここ日本で万博をやりましょう」と話しました。
(【速報】「またいつの日か、ここ日本で万博をやりましょう」吉村知事、万博の184日を支えた3万人のボランティアに謝意(MBSニュース) – Yahoo!ニュース)

万博閉会式に秋篠宮ご夫妻、吉村洋文知事ら登壇 石破茂首相「分断よりも連帯、対立よりも寛容」半年間を総括
10/13(月) 15:03配信 スポーツ報知

 大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)で開催されている大阪・関西万博が13日、閉幕する。この日、午後2時からEXPOホール「シャインハット」で閉会式が行われ、EXPOアリーナ「Matsuri」でも中継された。
 「Matsuri」上空では空飛ぶクルマがデモ飛行。来場者は巨大スクリーンと空を見比べながら、秋篠宮ご夫妻が出席された様子が映し出されてスタートした。国歌斉唱などに続き、日本国際博覧会協会の十倉雅和会長(経団連名誉会長)が「世界が分断の危機に直面する中、160を越える国、地域、機関が集い、世界が多様でありながら一つであることを再認識したことは、大変意義深いと実感しております」とあいさつした。
 和太鼓と演舞などのパフォーマンスが終わると、開催地を代表して大阪府・吉村洋文知事(日本維新の会代表)が登壇。「2800万人。万博において入場ゲートをくぐった参加者の総数です。1万人の第九で始まった開幕日。真夏の大空を待ったブルーインパルス。大屋根リングの上から見た絶景の夕日。個性豊かなパビリオンの数々。みんなで参加した毎日のイベント。どれも一生忘れられない思い出になりました」と述べた。さらに3万人のボランティア、警備員、医療従事者、学校の引率者、スタッフら、そして来場者、大阪・関西の人々、日本と世界の人々に謝辞を述べ「またいつの日か、ここ日本で万博をやりましょう。ありがとう」と結んだ。
 続いて政府を代表して石破茂首相が登壇。「開幕前は万博の意義、準備の進み具合などに心配の声もありましたが、皆さまの力で一つ一つ乗り越えていきました」と話した。さらに「分断よりも連帯、対立よりも寛容を大切にし、皆の心を一つにして、多くの方にご満足いただけた素晴らしい博覧会を作り上げることができました」と成功裏に終了した万博の意義を強調。また公式マスコットのミャクミャクに内閣総理大臣感謝状を授与したと明かして、開場を笑顔に導いた。
 最後には秋篠宮さまがごあいさつ。「盛況のうちに滞りなくこの日を迎えたことを大変うれしく思います」と話された。さらに「このたびの博覧会を契機に多くの人が夢洲に集い、つながり、相互理解を深め、人類が直面している共通の課題への解決策をについて、ともに考える機会を得たことは、非常に意義深い」などと総括され「この博覧会における素晴らしい体験が、世代を超えて共有され、次世代へと引き継がれることを祈念し、閉会のあいさつとします」と結ばれた。
(万博閉会式に秋篠宮ご夫妻、吉村洋文知事ら登壇 石破茂首相「分断よりも連帯、対立よりも寛容」半年間を総括(スポーツ報知) – Yahoo!ニュース)

大阪・関西万博の閉会式始まる…184日間の会期で2500万人超来訪、英知継承できるか
10/13(月) 14:24配信 産経新聞

大阪・関西万博の閉会式が13日午後、大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)の会場で始まった。
万博では「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、184日間の会期で2500万人超が訪れた。158カ国・地域や国内企業が参加し、独自文化や未来を先取りした最先端技術を披露した。
持続可能な社会の実現に向け、各国の英知を次世代に継承できるかどうかが問われる。
(大阪・関西万博の閉会式始まる…184日間の会期で2500万人超来訪、英知継承できるか(産経新聞) – Yahoo!ニュース)

大阪・関西万博が閉幕 閉会式で秋篠宮さま「世界が手を携えいのち輝く未来社会を作り上げていくこと願う」 30回以上来場した人は最終日「会場歩けるの最後と急に実感」
10/14(火) 1:14配信 関西テレビ

閉会式には秋篠宮ご夫妻がご臨席され「これからも世界が手を携え、命輝く未来社会を作り上げていくことを願う」とお言葉を述べられました。
最終日も多くの人でにぎわい、会期中の一般来場者数は2500万人を超えました。
(大阪・関西万博が閉幕 閉会式で秋篠宮さま「世界が手を携えいのち輝く未来社会を作り上げていくこと願う」 30回以上来場した人は最終日「会場歩けるの最後と急に実感」(関西テレビ) – Yahoo!ニュース)

【速報】万博の閉会式はじまる 『分断の危機に直面する中、世界は多様でありながら一つ』十倉会長が関係者に謝意
10/13(月) 14:23配信 MBSニュース

13日午後2時から、大阪・関西万博の閉会式が始まり、冒頭、博覧会協会の十倉雅和会長はこのように挨拶しました。
「無事に184日間の会期を終え、閉会式を挙行できますことはこの上ない喜びです。すべての関係者に心からの感謝を申し上げます。」「世界が分断の危機に直面する中、160を超える国、地域、国際機関が夢洲に一堂に会し、ともにつくりあげてきた大阪・関西万博を通じて、『世界は多様でありながら一つ』このことを再認識できたことは大変意義深いと実感しております。」
十倉会長は続けて、「184日間、ひとつとして同じ日がなく、会場には多くの笑顔が溢れました」「みんなの万博となった事は主催者として大変うれしく思います」と、万博をふりかえりました。
(【速報】万博の閉会式はじまる 『分断の危機に直面する中、世界は多様でありながら一つ』十倉会長が関係者に謝意(MBSニュース) – Yahoo!ニュース)

【万博閉会】櫻井翔&有働由美子が登場 SNS騒然「びっくり!」「突然出てきた」
10/13(月) 15:09配信 オリコン

 大阪・関西万博の「閉会式」が13日に開催。終盤のパフォーマンスプログラムでは、嵐・櫻井翔、有働由美子が登場した。
 櫻井翔と有働といえば、かつて日本テレビ系夜の報道番組『news zero』でコンビを組んでいた間柄でもあることから、SNS上では「びっくり!」「突然出てきた」「zeroの2人だ」などといった感想が相次いで寄せられている。
(【万博閉会】櫻井翔&有働由美子が登場 SNS騒然「びっくり!」「突然出てきた」(オリコン) – Yahoo!ニュース)

有働由美子、ミャクミャクと笑顔でツーショット「万博 ミャクミャクありがとう」
10/14(火) 9:55配信 日刊スポーツ

 フリーアナウンサー有働由美子(56)が13日、インスタグラムを更新。同日行われた、大阪・関西万博の閉会式の総合司会を務めた有働は、最新ショットを公開した。
 有働は「万博閉会式に参加しました!」と報告。
 そして「ミャクミャクと共演できた! 万博 ミャクミャクありがとう」とつづり、ミャクミャクとの笑顔ショットを公開した。
(有働由美子、ミャクミャクと笑顔でツーショット「万博 ミャクミャクありがとう」(日刊スポーツ) – Yahoo!ニュース)

「相互理解と対話促す」「国際交流の道しるべ」 万博宣言で成果アピール、BIEとも共有
10/13(月) 14:24配信 産経新聞

日本国際博覧会協会は13日、閉幕日を迎えた大阪・関西万博の成果と意義を世界に発信する「大阪・関西万博宣言」を公表し、博覧会国際事務局(BIE)などと共有した。大阪市此花区の会場内でフォーラムを開き、内容を明らかにした。万博の意義について「相互理解と対話を促す重要な公共財」と明記した。
この日のフォーラムには、協会の十倉雅和会長や大屋根リングを設計した建築家の藤本壮介氏、参加国の代表者らが出席した。パネルディスカッションの後、伊東良孝万博相がBIEのケルケンツェス事務局長と国連のナセル事務次長補に宣言文を手渡した。
ケルケンツェス氏は宣言について「『多様でありながら、ひとつ』というメッセージを体現している」と評価し「各国との関係を作り、協力が可能であることを示した万博だった」と述べた。
(「相互理解と対話促す」「国際交流の道しるべ」 万博宣言で成果アピール、BIEとも共有(産経新聞) – Yahoo!ニュース)

大阪・関西万博が閉幕へ、13日午後に閉会式 2500万人超が来場
10/12(日) 19:50配信 朝日新聞

 158の国と地域が参加した大阪・関西万博は13日、閉幕する。一般来場者数は2500万人を超え、2005年愛知万博の約2200万人を超えた。最終日の13日は万博の成果を盛り込んだ「大阪・関西万博宣言」が発表されるほか、閉会式が行われる。
 13日の閉会式は午後2時から、会場内のEXPOホール「シャインハット」で開かれる。万博名誉会長の石破茂首相があいさつし、名誉総裁の秋篠宮さまがおことばを述べる予定だ。万博の国際機関、博覧会国際事務局(BIE)の旗も大阪から、次の大型万博を2030年に開くサウジアラビアの首都リヤドに引き継がれる。
 閉会式に先立つ13日午前には会場内で万博宣言についてのフォーラムも開かれる。会場デザインを担ったプロデューサーの藤本壮介さんや参加国の政府代表らが今回の万博の意義についてのパネル討論に臨み、国連館のマーへル・ナセル代表と、ディミトリ・ケルケンツェスBIE事務局長に宣言が手渡される。
(大阪・関西万博が閉幕へ、13日午後に閉会式 2500万人超が来場(朝日新聞) – Yahoo!ニュース)

万博閉会式、櫻井翔がサプライズ出演 有働アナも登場し「News Zeroかとw」「突然」驚きの声
10/13(月) 15:29配信 スポニチアネックス

 日本国際博覧会協会(万博協会)は13日、半年間の会期に幕を閉じる。午後2時からEXPOホール「シャインハット」で行われた閉会式では著名人らが登場し、反響が寄せられた。
 閉会式終盤、フィナーレとなるセレモニー「Start for the Futures.~それぞれの未来へ」でスーツ姿の櫻井翔がステージ上にサプライズ登場。「Futures。世界中の国々が一堂に会すようにさまざまなパビリオンが並ぶ景色。そこに大きな輪を作り出していたのはシンボルである大屋根リングです」と切り出し「平和への希望を諦めたくないと思いました」と平和への思いを朗読。「SNS、スマホの中だけでは分からない、足を運んで初めて感じることのできる胸の高鳴りが今も響き続けています。櫻井翔」とスピーチした。
 その後石川県立輪島高校の学生や映画監督で今万博のテーマ事業プロデュサーでもある河瀨直美氏が登場し、それぞれの思いを朗読。最後にはフリーアナウンサーの有働由美子も登場した。
(万博閉会式、櫻井翔がサプライズ出演 有働アナも登場し「News Zeroかとw」「突然」驚きの声(スポニチアネックス) – Yahoo!ニュース)

嵐の櫻井翔、万博閉会式にサプライズ登場 ミュージカル調で大阪万博を振り返り
10/13(月) 15:15配信 ENCOUNT

 嵐の櫻井翔が13日、大阪・関西万博の閉会式にサプライズ登場した。
 次回の開催国・サウジアラビアの紹介VTRが流れた後、パフォーマンスプログラム「Start for the Futures. ~それぞれの未来へ」で舞台上に登場。スーツを着用した櫻井は「世界中の国々が一同に会し、さまざまなパビリオンが並ぶ景色。そこに大きな輪を作り出していたのは大屋根リングです」とミュージカル調で今回の万博を振り返った。
 閉会式には櫻井のほか人気ロックバンド・Dragon Ashの元メンバーであるATSUSHIや、大谷翔平と同じ海外エージェント「CAA」と契約するストリートダンサー・Miyuが登場しダンスパフォーマンスを披露していた。
(嵐の櫻井翔、万博閉会式にサプライズ登場 ミュージカル調で大阪万博を振り返り(ENCOUNT) – Yahoo!ニュース)

秋篠宮さま「これからも世界が手を携え、いのち輝く未来社会を」万博閉会式でおことば/全文
10/13(月) 15:29配信 日刊スポーツ

 秋篠宮さまは、おことばを述べる場面では、席から立ち上がってあいさつ。関係者への感謝に続き「博覧会を契機に、多くの人々がここ夢洲に集い、つながり、相互理解を深め、人類が直面している共通の課題への解決策について、共に考える機会を得たことは、非常に意義深いこと」と強調した。
 ▽おことば全文
 2025年日本国際博覧会「大阪・関西万博」は、184日間に及ぶ会期を終え、本日ここに幕を下ろします。
 「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとして開催されたこの博覧会が、世界の多くの国や地域、国際機関をはじめとする、関係者の熱意と協力のもとに開催され、盛況のうちに滞りなく、この日を迎えることができたことを、大変うれしく思います。博覧会の開催に尽力された方々に、深く敬意を表します。
 この度の博覧会を契機に、多くの人々がここ夢洲に集い、つながり、相互理解を深め、人類が直面している共通の課題への解決策について、共に考える機会を得たことは、非常に意義深いことと思います。
 これからも世界が手を携え、「いのち輝く未来社会」を創り上げていくことを期待しております。
 終わりに、この博覧会における、すばらしい体験が、世代を超えて共有され、次世代へと引き継がれていくことを祈念し、閉会のことばと致します。
(秋篠宮さま「これからも世界が手を携え、いのち輝く未来社会を」万博閉会式でおことば/全文(日刊スポーツ) – Yahoo!ニュース)

大阪・関西万博宣言

 世界各地からの参加者と出展者が、「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマのもと、大阪・関西に結集して184日間の登録博を開催し、世界中から2,800万人を超える来場者を迎え入れた。

 会期前のパビリオン建設や展示準備における様々な制約、そして会期中の運営における困難などを乗り越え、関係者は一貫して密接に連携し、日々、改善・進化を続け、会期を全うした。国際社会が多様な課題に直面し、将来に向けた展望に不確実性が高まる中、165の公式参加者とホスト国はナショナルデー・スペシャルデーを称え合いながら、それぞれの独自の文化とアジェンダを力強く表現し、大阪・関西をはじめ日本中、世界中からの来場者とともに万博を共創しつつ、大屋根リングに体現される「多様でありながら、ひとつ」とのメッセージを世界に発信した。

 この万博では、コロナ禍が克服された中、訪れた人々はつながりの重要性を再認識し、偶然の出会いがもたらす喜びや恵みを享受することができた。分断という言葉がより強く語られ始めている中、様々な文化が一つの場に集いつながるリアルなイベントとしての万博が多くの人々を魅了し、非日常の大きな熱狂を生み出し得ることを見せた。これは、外交、ビジネス、学術、文化など多様な分野での新たな交流が促進されたことと併せ、万博が相互理解と対話を促す重要な公共財であることを改めて示し、次の時代に向けた弾みを付けるものである。とりわけ、公式参加者やホスト国の地域コミュニティ、学生、非営利団体、ビジネス・学術・文化関係者など様々な関係者が、多様なプロジェクトを協同して準備し、万博会場の内外において相互の関係者や来場者との交流を進め、新たな活動を生み出し、更には様々な課題に対して関係者が自発的に動き、対話し、協力してきた姿は、将来の万博や国際交流の道しるべとなりうる。

 会場では、生態系である「静けさの森」を中心に据え、それを取り囲むシグネチャーパビリオン、公式参加者や国内関係者のパビリオンの展示やイベントにおいて、自らの国や事業の魅力を訴求するだけではなく、「いのち輝く未来社会のデザイン」という問いに対するそれぞれの解釈を示した。半年という限られた期間だからこその実験的なパビリオンを舞台に、遊びやアートなどを駆使しながら子どもや若者たちが未来を選択していくにあたっての学びの機会を提供するとともに、郷土文化を踏まえつつ前衛的なものもあった踊りや音楽、食など五感に訴える体験を広く共有し、多くの感動をもたらした。

 同時に、「SDGs+Beyond」で締めくくられた8つのテーマウィークを軸とする様々な議論の場において、国内外の有識者や政府・企業関係者から来場者までを含むステークホルダーが、「いのち」の本質的な在り方への根源的な探究から持続可能な将来の生活の在り方まで、多くの問いについて複層的な議論を重ねた。あらゆる「いのち」の固有の輝きを解き放つ未来社会とはどうあるべきか、この世界に脈々と受け継がれてきた貴重で多様な「いのち」を未来に残すために我々は何をすべきか、といった問いについて活発な対話がなされた。

 また、展示や議論に加えて、デジタル、モビリティ、AI・ロボットといった分野における未来社会の在り方や、循環経済やライフサイエンス・ヘルスケア、ダイバーシティなどの現代的な課題への取組は、各パビリオンにおける活動や、万博自体のインフラや日々の取組においても実践された。例えば、デジタルの観点では、来場予約システムの導入などによって得られたデータを分析し毎日の運営改善に活用することで、安全で快適な会場運営に活かしたほか、循環経済の観点からは、パビリオンや大屋根リングなど会場内の様々な施設において練られているリユースなどの計画は、万博の理念が具体的に実践された表れと捉えられる。こうした試みが、世界が直面する課題に向き合うすべての関係者にとって、行動のきっかけや示唆となることが期待される。

 大阪・関西万博では、関わったすべての人々が、多様でありながらも、ひとつにつながり、対話し、共働し、それぞれの文化を共鳴させ合う中で、いのち輝く未来社会に向けたメッセージを発信してきた。そうした議論や実践が、今後の万博に継承されるとともに世界の人々が未来社会をデザインしていくことに資することを願い、本宣言とする。
(「大阪・関西万博宣言」を発表 | EXPO 2025 大阪・関西万博公式Webサイト)

投稿日:2025年10月14日

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