
万博の熱が去り、夢洲に静かな風が吹き始めた10月15日。かつてあれほど賑わっていた会場の片隅で、「大阪・関西万博消防センター」の解散式がしめやかに行われた。半年間、命の最前線に立ち続けた隊員たち——その姿は、祭りの裏で燃えるもう一つの炎であった。
午前10時半、下正博之所長の報告が響く。およそ50名の職員は、無事故で全任務を終えた。会期中、救急・救助・火災などの対応件数は1140件。あの8月、中央線の停電で約1万1000人が夢洲に取り残された夜も、彼らは休むことなく走り回っていた。体調を崩した来場者36人の搬送にも尽力し、静かなヒーローとして現場を支えたのだ。
副所長の栗須俊光は、この半年を「安全と安心を届ける覚悟の日々だった」と振り返る。巨大な祭典を守り抜いた経験は、これからの日常の災害対応へと引き継がれていく。
赤い車両がゆっくりとエンジンを鳴らし、隊員たちはそれぞれの持ち場へ戻っていく。夢洲に一瞬だけ灯った炎は、静かに次の街の灯へと受け渡された。祭りは終わっても、守る心は燃え続けている。
万博会場の安全を守った消防センターの解散式 メトロ運転見合わせによるトラブル対応などに尽力
10/15(水) 16:34配信 ABCニュース大阪・関西万博の閉幕から2日が経ち、会場内に設置されていた万博消防センターの解散式が開かれました。
15日、午前10時半ごろから始まった解散式では、下正博之・万博消防センター所長が所属の職員約50人が無事故で任務を完了したことを報告しました。
大阪市消防によりますと万博の会期中、夢洲周辺の会場内外で救急事案や火災・救助などが約1140件発生したということです。8月、大阪メトロ中央線の停電による運転見合わせで、約1万1000人が会場内で一夜を過ごしたトラブルでは、体調不良を訴える男女36人が救急搬送され、万博消防センターも様々な対応にあたりました。
栗須俊光・万博消防センター副所長は「多数の来場者に対して安全・安心をしっかり我々が届けなければならないという覚悟で半年間臨んでいた。万博のレガシーとして日常の災害にも活かしていきたい」と振り返りました。
(万博会場の安全を守った消防センターの解散式 メトロ運転見合わせによるトラブル対応などに尽力(ABCニュース) – Yahoo!ニュース)
【万博閉幕】安全守り続けた「消防センター」が解散式 会期中急病人の搬送や地下鉄トラブルなどに対応
10/16(木) 9:13配信 読売テレビ大阪・関西万博の会場で、急病人の搬送や地下鉄トラブルなどに対応した「消防センター」の解散式が行われました。
大阪・関西万博消防センターの解散式には、大阪市消防局の隊員、約50人が出席し、任務終了を報告しました。万博会場と周辺地域では、会期中、約1140件の救急・救助事案などが発生し、8月に起きた大阪メトロの停電トラブルでも体調不良を訴えた来場者の対応にあたりました。
大阪市消防局によりますと、開幕からの184日間で、会場での大きな事故はなかったということです。隊員らは順次、大阪市内の消防署などに配属され、新しい任務にあたります。
(【万博閉幕】安全守り続けた「消防センター」が解散式 会期中急病人の搬送や地下鉄トラブルなどに対応(読売テレビ) – Yahoo!ニュース)