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万博閉幕後は市営公園か

万博閉幕後は市営公園か

夢洲の空に浮かぶ巨大な輪――「大屋根リング」。大阪・関西万博を象徴するこの木造建築は、一周およそ二キロ、高さ最大二十メートル、世界最大級の木組みとして350億円をかけて築かれた。閉幕後、その北東部二百メートルをどのように未来へ残すか、いま大阪市は静かに頭を悩ませている。

かつては跡地開発の事業者を募り、原形に近い形で保存しながら新しい施設として活用する計画が描かれていた。だが展望台として利用する場合で四十一億円、飲食施設を含む建築物とするなら七十六億円、さらに十年間の維持管理には十六億円もの費用が必要と試算され、挑戦に名乗りを上げる事業者は現れぬまま時が過ぎていった。

応札の見通しが立たない現状に、市は方針をひそかに転じ始めている。公募対象から外し、万博の余韻を宿したまま大阪市営公園として整備する案だ。改修や管理にかかる費用は五十億円を超えるとされるが、財源には万博運営費の余剰金や国からの補助金、企業からの寄付を活用し、市民の憩いとして守り抜く道を探る。世界中の人々を迎えた巨大な輪が、そのまま市民の日常へと息づく――そんな未来図は、万博という一時の夢を確かな記憶へと変える力を秘めている。

来週には国や万博協会、経済界を交えた会合が開かれ、保存方法を巡る協議が本格化する。横山市長は「万博のレガシーとして最も印象に残った施設」との声が多く寄せられていることを認めつつも、「知恵を出し合い、選択肢を協議している段階」と慎重な姿勢を崩さない。
夢洲を吹き抜ける海風の下、この木の環はこれからどんな物語を宿すのか。かつて未来を夢見て集った人々の足音を静かに吸い込みながら、輪は今日も淡い陽光を浴び、次なる時代の兆しを待っている。

万博リング北東部、公募せず市営公園化浮上
9/11(木) 20:00配信 共同通信

 大阪・関西万博の会場シンボル、大屋根リングで保存が検討される北東部約200メートルについて、再開発事業の公募対象から外し、当初から大阪市営公園として整備する案が市で浮上していることが分かった。関係者が11日、明らかにした。
(万博リング北東部、公募せず市営公園化浮上(共同通信) – Yahoo!ニュース)

万博リング、市営公園化案が浮上 公募困難、再開発対象外か
9/11(木) 20:30配信 共同通信

 大阪・関西万博の会場シンボル、大屋根リングで保存が検討される北東部約200メートルを、再開発事業の公募対象から外し、当初から大阪市営公園として整備する案が市で浮上していることが分かった。原形に近い形で残す条件で事業者を募り、入札不調となった場合に公園とする二段構えで調整したものの、応札のめどが立たないとの見方が強まっているため。
(万博リング、市営公園化案が浮上 公募困難、再開発対象外か(共同通信) – Yahoo!ニュース)

【万博】大屋根リング保存「市営公園」軸に検討 北東200メートル残す方向、改修や管理に50億円超
9/11(木) 19:10配信 読売テレビ

 大阪・関西万博の「大屋根リング」の保存方法について、大阪市が『市営公園』として管理する案を軸に検討していることが分かりました。
 万博のシンボル・「大屋根リング」は、約350億円かけて建設され、閉幕後は、北東部分の約200メートルを残す方向で調整が進められています。
 このエリアは、跡地開発する事業者を公募で決めることになっていますが、関係者への取材で、コスト面などから公募するのは難しく、大阪市が北東部分のエリア周辺を市営公園として管理する案を軸に検討していることが分かりました。
 改修や管理に必要な費用は、50億円を超えると見込まれ、市は財源の一部に、万博運営費の余剰金や、国の補助金なども活用したい考えです。
 この案は、来週開催される予定の関係者の会合で提示される見通しだということです。
(【万博】大屋根リング保存「市営公園」軸に検討 北東200メートル残す方向、改修や管理に50億円超(読売テレビ) – Yahoo!ニュース)

【速報】万博“大屋根リング”閉幕後は『市営公園』として市が管理する案を軸に検討 事業者活用は困難と判断か
2025年9月11日 13:40 YTV NEWS NNN

 大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」の閉幕後の活用方法について、大阪市が北東部の約200mを『市営公園』として管理する案を軸に検討していることが関係者への取材で分かりました。来週、開催予定の国や万博協会、経済界の関係者による会合で提示される見通しです。
 世界最大の木造建築物 「大屋根リング」は、1周約2km、高さ最大20mで、万博のシンボルとして約350億円かけて建設されました。閉幕後の活用方法について、これまで北東部分の約200mを残す方向で調整が進められていますが、このエリアは閉幕後、「夢洲第2期区域」として公募で跡地開発の事業者を決定する予定で、大屋根リングの保存に賛同する事業者が現れるかどうかが大きな課題となっていました。
 大屋根リングの改修に必要な費用は、「展望台」とする場合は、約41億円、飲食店なども出店できる「建築物」とする場合は約76億円と見込まれ、さらに、10年間の維持・管理に約16億円かかると試算されていて、関係者によりますと、コスト面などから、事業者に活用を求めるのは難しいと判断し、大阪市が周辺の区域も含めて市営公園として管理する案を軸に検討を進めているということです。
(【速報】万博“大屋根リング”閉幕後は『市営公園』として市が管理する案を軸に検討 事業者活用は困難と判断か(2025年9月11日掲載)|YTV NEWS NNN)

【速報】万博“大屋根リング”閉幕後は『市営公園』として市が管理する案を軸に検討 事業者活用は困難と判断か
9/11(木) 13:40配信 読売テレビ

 大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」の閉幕後の活用方法について、大阪市が北東部の約200mを『市営公園』として管理する案を軸に検討していることが関係者への取材で分かりました。来週、開催予定の国や万博協会、経済界の関係者による会合で提示される見通しです。
 世界最大の木造建築物 「大屋根リング」は、1周約2km、高さ最大20mで、万博のシンボルとして約350億円かけて建設されました。閉幕後の活用方法について、これまで北東部分の約200mを残す方向で調整が進められていますが、このエリアは閉幕後、「夢洲第2期区域」として公募で跡地開発の事業者を決定する予定で、大屋根リングの保存に賛同する事業者が現れるかどうかが大きな課題となっていました。
 大屋根リングの改修に必要な費用は、「展望台」とする場合は、約41億円、飲食店なども出店できる「建築物」とする場合は約76億円と見込まれ、さらに、10年間の維持・管理に約16億円かかると試算されていて、関係者によりますと、コスト面などから、事業者に活用を求めるのは難しいと判断し、大阪市が周辺の区域も含めて市営公園として管理する案を軸に検討を進めているということです。
 財源について大阪市は、万博運営費の余剰金や国からの補助、企業からの寄付などをあてたい考えで、財源の見通しが立たない場合は、跡地開発事業者への公募で活用する方針に戻す可能性もあるということです。
大阪市・横山英幸市長
 横山市長は11日、「関係団体のトップの皆様とも話し、段取りを追って協議していくところで、コメントはいたしかねる」とする一方、「万博のレガシーとして、来場者が最も印象に残った施設として挙げ、リングを保存してほしいという声はいろいろなところに届いている。知恵を出し合って保存できる方法を考えているところで、いろいろな選択肢を協議しているという段階」と述べました。
(【速報】万博“大屋根リング”閉幕後は『市営公園』として市が管理する案を軸に検討 事業者活用は困難と判断か(読売テレビ) – Yahoo!ニュース)

【万博】「閉幕後も上ってもらって…」大屋根リング 北東約200メートルを“市営公園”として管理へ
9/16(火) 19:02配信 読売テレビ

 大阪・関西万博の『大屋根リング』の閉幕後の保存について、大阪市が『市営公園』として管理する方向で調整することが決まりました。
 『大屋根リング』は、万博が閉幕した後、北東の約200メートルを残す方向で調整が進められ、跡地の開発事業者は公募で決めることになっていました。
 しかし、保存に必要なリングの傷み具合などの調査が閉幕後になることや、多額のコストがかかることから公募で決めるのは困難と判断され、きょう(16日)の検討会で、大阪市が、北東部分とその周辺を市営公園として管理する方向で調整することが決まりました。
 大阪府・吉村 洋文 知事
 「ハードレガシーになると思うし、閉幕後も大屋根リングの上にのぼってもらって、万博のときに見上げていた空と同じものを見上げてもらえたらなと」
(【万博】「閉幕後も上ってもらって…」大屋根リング 北東約200メートルを“市営公園”として管理へ(読売テレビ) – Yahoo!ニュース)

【速報】「レガシーに」万博『大屋根リング』閉幕後は北東200mを市営公園に 大阪市管理で調整「リングに上がって空を見上げて」
2025年9月16日 15:28 読売テレビ

 大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」の閉幕後の活用方法について、16日、国や万博協会、経済界らの関係者による検討会が開かれ、大阪市が北東部の約200mを『市営公園』として管理する方向で調整することが決まりました、
 世界最大の木造建築物「大屋根リング」は、1周約2km、高さ最大20mで、万博のシンボルとして約350億円かけて建設されました。
 
 閉幕後の活用方法について、これまで北東部分の約200mを残す方向で調整が進められてきましたが、このエリアは閉幕後「夢洲第2期区域」として、公募で跡地開発の事業者を決定する予定で、大屋根リングの保存に賛同する事業者が現れるかどうかが課題となっていました。
 16日に開かれた検討会では、保存のために必要な大屋根リングの部材の確認が閉幕後となることや、コスト面などから事業者が担うのは難しいと判断され、大阪市が市営公園として管理する方向で調整することが決まりました。
(【速報】「レガシーに」万博『大屋根リング』閉幕後は北東200mを市営公園に 大阪市管理で調整「リングに上がって空を見上げて」(2025年9月16日掲載)|日テレNEWS NNN)

万博「リング」北東200メートル保存 「市営公園」整備方針で合意
9/16(火) 19:58配信 毎日新聞

 大阪・関西万博の大屋根「リング」の閉幕後の活用について、国、大阪府と大阪市、経済界の代表者らが16日、同市内で会合を開き、北東側約200メートルを原形に近い形で保存し、市が周辺エリアを含めて「市営公園」として整備する方針を決めた。
 日本国際博覧会協会(万博協会)の試算によると、リングの改修や維持管理にかかる費用は計約55億円と見込まれる。その財源として、万博の運営費で黒字が出た場合には剰余金の一部を充てるほか、国の補助金や府市の応分の負担、経済界の協力などを想定している。
 リングは当初、今年10月の万博閉幕後にすべて解体される予定だったが、人気の高まりを受けて一部を保存する案が浮上。今年6月以降、北東側の約200メートルの保存を軸に検討が進んでいた。
 府市などによると、万博会場の跡地を開発する民間事業者の公募で、北東側の保存・活用についても提案を求める予定だった。しかし、リングの部材の状態を点検する作業が万博の閉幕後になることが明らかになり、今後の公募に間に合わない可能性があるという。費用面からも公募が不調に終わるリスクが高まったという。
 府市は16日の会合で、リングの北東側とその周辺の約3・3ヘクタールを公募の範囲から外し、市が公園として管理する案を示し、関係機関の代表者らの合意を得た。市は隣接する「大阪ヘルスケアパビリオン」の跡地(約1・5ヘクタール)と連携した整備を目指す。民間事業者が開発する区域は約42ヘクタールになる。
(万博「リング」北東200メートル保存 「市営公園」整備方針で合意(毎日新聞) – Yahoo!ニュース)

大屋根リング保存費、負担に慎重 関経連の松本会長、旗振り役否定
9/17(水) 17:04配信 共同通信

 関西経済連合会の松本正義会長は17日、大阪市で開かれた定例会見で、一部保存の方針が決まった大阪・関西万博の大屋根リングについて、維持費の負担に慎重な考えを示した。松本氏は会場整備費や入場券購入といった資金集めでリーダーシップを発揮したが「関経連が旗振り役にはならない」と述べた。
 大屋根リングは北東部の約200メートル分を保存する方針。国や大阪府市、日本国際博覧会協会(万博協会)の関係者による16日の会合で合意した。協会の試算では改修や維持管理にかかる費用は最大で約90億円。堅調な入場券販売を背景に運営費の黒字分を活用する案などが出ている。
(大屋根リング保存費、負担に慎重 関経連の松本会長、旗振り役否定(共同通信) – Yahoo!ニュース)

大阪・関西万博 シンボル「大屋根リング」、北東200メートル保存し緑地へ 55億円見込む
9/17(水) 12:04配信 ラジトピ ラジオ関西トピックス

 大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会は16日、会場・夢洲のシンボル「大屋根リング」について、国や経済界、大阪府・市による検討会議を開いた。
 府・市は、リングの北東約200メートル部分について、現在のように人が上がれる状態で保存するため、周辺の約3.3ヘクタールと合わせて緑地帯(市営公園)として整備することを提案し、合意した。
 維持管理の財源には万博運営費の余剰金活用、府・市の一部負担、経済界の寄付金、国の補助金の活用などを視野に入れる。
 府・市は保存するリングについて、展望台(物見塔)として活用することを提案している。この場合、建築基準法に基づく「準用工作物」として防火、耐火対策が不要となり、改修コストを圧縮したうえで約40億円、さらに10年間の維持管理に必要な費用として15億円、計約55億円を見込んでいる。
(大阪・関西万博 シンボル「大屋根リング」、北東200メートル保存し緑地へ 55億円見込む(ラジトピ ラジオ関西トピックス) – Yahoo!ニュース)

大阪万博の大屋根リング200メートルを市営公園化 市が正式提案
2025年9月16日 18:40 日本経済新聞

大阪・関西万博閉幕後の「大屋根リング」保存を巡り、日本国際博覧会協会や国、大阪府・市などが16日、活用策を協議する会合を開いた。市が北東側の約200メートルを周辺区域の約3.3ヘクタールと合わせて公園などとして整備する案を正式に提案、出席者間で了承された。今後、府・市両議会での議論を経て最終決定する。
会合では協会がリング保存費の概算も示した。建築基準法上の主要な耐火・防火規定を除外できる「準用工作物」として残す場合は約40億円、同法上の特例として国土交通相の認可を得たうえで耐火対策を緩和できる「建築物」として残す場合は約75億円。いずれの場合も10年間の維持費用に、追加で約15億円かかるとした。
保存費用には府や市の独自財源に加え、万博運営費の剰余金や国からの補助金・交付金、企業からの寄付などを充てることを想定する。
(大阪万博の大屋根リング200メートルを市営公園化 市が正式提案 – 日本経済新聞)

万博の大屋根リング 閉幕後も一部残し 周辺を市営公園に整備へ
2025年9月16日 20時22分 NHK

16日開かれた検討会では、北東200メートルを人がのぼれる原型に近い形で残し、リングとその周辺を大阪市が万博を記念する市営公園として整備することで合意しました。
改修などに必要な費用については、市の支出に加えて、大阪府の負担や、国の交付金や補助金、万博の収支が黒字になった場合の「剰余金」の活用を検討するほか、協力する企業を探すとしています。
大阪府と大阪市は当初、リングの保存や管理を含めて会場の跡地を開発する民間の事業者を募集する計画でしたが、木材の傷みなどの調査に時間がかかることなどから、市が管理していく方針となりました。
改修と10年間の維持管理に必要な費用は、合わせておよそ55億円を見込んでいるということです。
博覧会協会の小野平八郎副事務総長は記者会見で「万博のシンボルの大屋根リングを原型をとどめる形で残すことになったのは、意義が大きいと感じている。大阪市が保存を引き受けてくれるのは、安心感があるのでよかった。残さない部分についても、木材を再利用していきたい」と述べました。
大阪府の吉村知事は、記者団に対し「当初は批判だらけだったが、万博が開幕すれば多くの人が大屋根リングを評価すると思っていた。原型に近い形で残るのは大きなハードレガシーになると思う。閉幕後、またリングにのぼって万博の時に見上げていた空と同じ空を見上げてもらいたい」と述べました。
(万博の大屋根リング 閉幕後も一部残し 周辺を市営公園に整備へ | NHK | 大阪・関西万博)

【万博レガシー】大屋根リングの保存 公募を断念し大阪市が公園整備へ 「数十億円規模」維持管理費は誰の負担?経済界の想定は
9/18(木) 11:15配信 MBSニュース

 大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」の保存をめぐり、9月16日、リング北東の約200メートル部分を大阪市が公園として整備し、管理する案で関係者が合意しました。その費用については数十億円規模が見込まれています。
 大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」の保存については、今年5月から大阪府や市、博覧会協会や経済界が検討を続けてきました。
 これまでは、「人が上がれる形」を前提にして、北東部の約200メートルを残し、管理費用を負担できる事業者を公募する案を軸に検討してきましたが、以下の2つの理由で「公募は難しい」との判断になりました。
●リング保存に必要な部材の状態検査の実施が閉幕後になってしまう「時間的な理由」
●リングの残置と10年間の維持管理に約55~90億円事業者に多額の負担が見込まれる「金銭的な理由」
 こうしたことから16日の4回目の検討会では、リングの北東部分とその周辺を大阪市が、公園や緑地として維持管理していく案で合意しました。
 数十億円もの費用は、管理主体となる大阪市が支出することになりますが、横山英幸市長はその財源について、国からの補助金や企業からの寄付金も活用すると説明しました。
(【万博レガシー】大屋根リングの保存 公募を断念し大阪市が公園整備へ 「数十億円規模」維持管理費は誰の負担?経済界の想定は(MBSニュース) – Yahoo!ニュース)

投稿日:2025年9月14日

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