
夢洲にて、開幕のざわめきがまだ整う前の四月十一日。
その空にひそやかに浮かびあがったのは、一機の無人の鳥、すなわちドローンであった。操縦していたのは中国パビリオンの関係者であるという異邦の青年。彼の指は、祝祭の胎動を空から捉えようとしていた。
しかし夢洲の空は、今や法律という名の見えざる天蓋に覆われている。大阪府が定めたその法の網目は、万博の開幕前後にかけて1キロ四方の空域を厳粛に封じていた。にもかかわらず青年は、その静かな制止をすり抜け、宙へと飛翔させてしまった。
「条例を知らなかった」と彼は言ったという。まるで詩人が無知の翼で月に手を伸ばすように。
だが夢洲では、その無知は空に許されない。結果、青年はドローン条例違反の疑いで静かに書類送検された。
空は祝祭のものだが、同時に制御された秩序の象徴でもある。夢洲の上空を飛ぶには、もはや夢だけでは足りない。
万博会場内でドローンを無断で飛行か 中国パビリオン関係者の中国籍男性を書類送検「条例知らなかった」
6/20(金) 10:55配信 MBSニュースMBSニュース今年4月に大阪・関西万博の会場内でドローンを無断で飛行させたとして、中国籍の男性が書類送検されていたことが分かりました。
大阪府のドローン条例違反の疑いで書類送検されたのは、中国パビリオンの関係者で中国籍の男性です。
大阪府の条例では今年1月から閉幕日の10月13日まで、夢洲とその周囲約1kmの範囲で必要な申請をせずにドローンを飛ばすことは禁止されています。
(万博会場内でドローンを無断で飛行か 中国パビリオン関係者の中国籍男性を書類送検「条例知らなかった」(MBSニュース) – Yahoo!ニュース)
万博会場でドローン飛ばした疑い 中国館関係者の男を書類送検 飛行原則禁止の条例「知らなかった」
2025年6月20日 8:21 読売テレビ大阪・関西万博の開幕2日前に、会場内でドローンを飛ばしたとして、中国パビリオン関係者の中国籍の男が書類送検されたことが分かりました。
捜査関係者によりますと、書類送検されたのは、中国パビリオン関係者の中国籍の男で、万博開幕2日前の4月11日の午後、中国パビリオン付近で、ドローンを飛ばした疑いがもたれています。
男は、パビリオン側から依頼されて、ドローンで上空からパビリオンを撮影しようとしていたということで、警察の任意の調べに対し、条例について「知らなかった」と話しているということです。
(万博会場でドローン飛ばした疑い 中国館関係者の男を書類送検 飛行原則禁止の条例「知らなかった」(2025年6月20日掲載)|日テレNEWS NNN)