黄昏に染まる夢洲の地で、人々の歩みはまだ尽きず、光の途絶えるその刻を惜しむ声が静かに満ち始めている。大阪・関西万博では、夜の帳を一時間先延ばしにするという秘めやかな企てが進行中だという。

博覧会国際事務局と大阪府市が胸中に抱くこのささやかな野望は、やがて主催者たる協会の耳元に届くことになるだろう。閉場を午後十一時へと延ばせば、帰路の交通や現場の混乱も無論避けられぬが、夢と現の境にもうひととき滞在できる悦びが、来場者の心をくすぐってやまない。夜の万博は、まだ語り終えていないのだ。

万博閉場、22時→23時へ延長案　来場者増へ国際機関と大阪府市
5/18(日) 19:00配信　朝日新聞

　大阪・関西万博をめぐり、万博の国際機関である博覧会国際事務局（BIE）や大阪府・市が、来場者の拡大のため、閉場時間を1時間ほど延ばす案を検討していることがわかった。万博を主催する日本国際博覧会協会に提案する方向で調整している。ただ、帰りの交通機関や会場運営にも影響を与えるため、今後議論を呼びそうだ。
　現在の開場時間は午前9時～午後10時。複数の関係者によると、17日にあったBIEのケルケンツェス事務局長と大阪府の吉村洋文知事、大阪市の横山英幸市長らの会談で、閉場時間の午後11時ごろへの延長に向けて意見が交わされたという。

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