- 万博閉幕から
風薫る四月の末、万博会場に集う人々の数が話題の中心となった。公式に発表される来場者数に、関係者までもが含まれているという事実に、世間はうっすらと眉をひそめた。
しかし、数字とは本来、曖昧なものである。誰の足音が数えられ、誰の存在が見落とされるのか。
吉村知事は、その数を分けて見せていると語り、隠し事がなければそれは「水増し」とは呼ばれぬとした。万博の空の下で、数字たちが陽炎のように揺れている。
万博の空の下、人々はパビリオンの影を渡り歩き、屋台の香りに足を止め、見知らぬ国のリズムに心を浮かせている。
その喧騒の裏で、静かに波紋を広げていたのは「来場者数」にまつわる疑念だった。発表される数字のなかに、実際にチケットを手にした客だけでなく、運営や報道、出展国関係者といった“内側”の人々までもが含まれているということが知れ渡り、人々はその輪郭に目を凝らすようになった。
果たして、それは正当なカウントなのか。幻想を大きく見せようという演出ではないのか。そんな空気の中、吉村洋文知事は記者会見の場でその見解を述べた。数字は内訳とともに示されており、意図的な隠蔽がなければ「水増し」には当たらない、と。
言葉は整然としていて、筋が通っているように思われた。確かに、誰がカウントされ、誰がされないのか。その基準が明示されているならば、数字の信ぴょう性は保たれているのだろう。
しかし、万博という舞台はあまりにも多くの目が注がれる祝祭の場である。人々は、そこに数字以上の「手触り」や「実感」を求める。実際に訪れた誰かが感じた混雑、空席、行列。
そのすべてが、数字を超えた現実として語られていく。だからこそ、発表された来場者数の一つひとつが、祝祭の熱気にふさわしいものであってほしいと、誰もが心のどこかで願っているのだ。
いま、万博はただの催しではなく、物語そのものになりつつある。関係者の数も、来場者の波も、すべてがその物語の中で生きている。真実とは、いつも数字の外側でゆらめいている。
吉村洋文・大阪府知事、関係者含めて発表の万博来場者数『水増しにならない』発言にネット「かさ上げですもんね」「いちいちセコい」
4/30(水) 21:19配信 中日スポーツ大阪府の吉村洋文知事が、大阪・関西万博の来場者数が関係者分も含めて発表されていることを「水増しにならない」と３０日の定例記者会見で語ったと報じられた。これを受けてネット上には、「世間ではそれを水増しという」「いちいちやることがセコい」と非難する声があふれた。
博覧会協会は、一般来場者に、スタッフやマスコミなど関係者に渡される「ＡＤ証」を含めた人数を累計来場者数として発表。内訳としてＡＤ証入場者数を添えている。
２８日に発表した、１３日の開幕から２６日までの累計来場者数は１３７万９６２５人で、そのうちＡＤ証来場者は２３万５５９２人だった。ネット上では、関係者込みで示す来場者数は「水増しでは」などと物議を醸している。
関西テレビによると、吉村知事は３０日の定例記者会見で「内訳を示して出せば、何も問題もなく、水増しにもならない」との見解を示したという。
吉村洋文・大阪府知事、関係者含めて発表の万博来場者数『水増しにならない』発言にネット「かさ上げですもんね」「いちいちセコい」（中日スポーツ） – Yahoo!ニュース
【速報】吉村知事 万博来場者数「関係者含んで発表」は「内訳示していれば問題ない。水増しにならない」
4/30(水) 14:35配信 関西テレビ大阪府の吉村知事は30日の定例記者会見で、大阪・関西万博を運営する博覧会協会が、来場者数についてメディアなど関係者を含めて発表していることについて、「インターネット上で、水増ししているという指摘がある」と質問を受け、「内訳を示していれば水増しにならない」と回答しました。
【吉村知事】「双方をきちんと分離して内訳を示して出せば、何も問題ないとは思いますし、水増しにもならないと思います。そういうのを隠していれば水増しと言われてもそれはありえるのかもしれませんけども。
一般来場者が何人、AD証（関係者用の入場証）来場者が何人というのを、日ごとに出していると思いますので、そこは当たらないのじゃないかなと思います」
またこうした関係者を含む来場者数の発表になっている理由についても説明しました。
【吉村知事】「なぜそういうことをしてるのかということですけれども、ドバイの博覧会、前回のドバイの博覧会はAD証の対象の方も含めて、発表してるということで、これはBIE（博覧会国際事務局）とも相談して、したことだと聞いてます。
(【速報】吉村知事 万博来場者数「関係者含んで発表」は「内訳示していれば問題ない。水増しにならない」（関西テレビ） – Yahoo!ニュース)
【万博】物議を醸す「来場者数の数え方」“関係者を含む数”を公表の博覧会協会「水増しではない」改めて強調
4/28(月) 16:29配信 MBSニュース大阪・関西万博をめぐり物議を醸している「来場者数の数え方」。博覧会協会がAD証（関係者入場証）を持つ「関係者」も含めた数を、基本的な数字として公表している点をめぐり、協会の髙科淳・副事務総長は「水増しではない」という見解を改めて示しました。
4月25日、伊東良孝・万博担当大臣は、大阪・関西万博で想定来場者数として掲げられている「2820万人」という数字について、「関係者を除いた、チケット購入者のみの人数」との見解を示しました。
一方で「2025年日本国際博覧会協会」は、万博の来場者数について、AD証（関係者入場証）を持つ「関係者」も含めた数を基本的な数字として公表し、その内訳としてAD証を持つ来場者も示すという形を採っています。博覧会協会 髙科淳・副事務総長
「まず伊東大臣の発言、その通りで、我々は2300万枚のチケットの販売目標というのがあって、それを達成した時に、おそらく来られる来場者の数は想定来場者数として2820万人だろうという計算をしている。その入場券のほうから、運営費の計算などもしているので、その計算をする時の文脈で考えたときに、2820万人というのはそのチケット購入の方を想定したものだということだと思うんですね、大臣がおっしゃっていたのは」
「その上で、我々としては来場者の数を数えるときに、ドバイ万博の例も踏まえながら、BIE（博覧会国際事務局）とも協議をして、AD証の入場者も含めた、ただし清掃や警備の方は除いているが、そういった方の数を含めて進めるほうが継続性があるという指摘も受けて、そうカウントするようにしているということです」
「水増しではないかというご指摘については、これまでの2820万人を想定来場者数としてきたことの継続性ということも含めて、総来場者数とあわせて、その内数としてのAD証の入場者数を出しているので、そういった意味では透明性をしっかり確保したうえで公表しているので、決して単に水増ししようとしているということではないというふうにご理解いただけたらと思います」
(【万博】物議を醸す「来場者数の数え方」“関係者を含む数”を公表の博覧会協会「水増しではない」改めて強調（MBSニュース） – Yahoo!ニュース)
【万博来場者数の不思議】関係者は含む・含まない？ 伊東大臣が見解示す「想定来場者数2820万人はチケット購入者のみ」「目標ではなく想定」愛知万博と比べにくい理由は？
4/25(金) 12:50配信 MBSニュース４月２３日、大阪・関西万博の会場で来場者１００万人を記念するセレモニーが行われました。このときの”１００万人”は、パビリオン出展者やメディアなど関係者も含まれた数です。
博覧会協会は毎日、関係者を含んだ来場者数をベースに発表し、同時に関係者の数も発表しています。そのためか総来場者数で報じるメディアと、関係者を除いた数で報じるメディアがあり、「どちらが正しいのかわからない」「２８２０万人の想定来場者数は関係者込みなのか？」などの声がＳＮＳ上で上がっています。
これについて大阪・関西万博を担当する伊東大臣が４月２５日の会見で見解を明らかに。想定来場者数としている２８２０万人は『関係者を除いた、チケット購入者のみの人数』と話しました。
伊東大臣によると、２８２０万人は、ＢＩＥ（博覧会国際事務局）に２０１９年に提出した申請書に記載された数で、当時は「関係者を含むかどうかの精緻な議論はしていなかった」ということです。
(【万博来場者数の不思議】関係者は含む・含まない？ 伊東大臣が見解示す「想定来場者数2820万人はチケット購入者のみ」「目標ではなく想定」愛知万博と比べにくい理由は？（MBSニュース） – Yahoo!ニュース)
大阪・関西万博「水増しやめるべき」紀藤正樹弁護士 来場者数マユツバか スタッフ数もカウント
5/2(金) 9:00配信 日刊スポーツ弁護士の紀藤正樹氏が2日までにX（旧ツイッター）を更新。日本国際博覧会（大阪・関西万博）協会が連日発表している来場者数にスタッフや報道関係者を含めていることについて、私見を述べた。
紀藤氏は「私はこういうことは『水増し』というべきで、即刻やめるべきだと思います。エンターテインメント施設の来場者数でスタッフ数をカウントすることは『あり得ない』」とつづった。
(大阪・関西万博「水増しやめるべき」紀藤正樹弁護士 来場者数マユツバか スタッフ数もカウント（日刊スポーツ） – Yahoo!ニュース)
投稿日：2025年5月1日