• 万博閉幕から

ヨルダンの砂は鳥取へ

ヨルダンの砂は鳥取へ

大阪・関西万博の関西パビリオン。その一角に、鳥取の風が吹いていた。
砂丘の砂が敷き詰められ、風紋がゆらぎ、夜空が瞬く。プロジェクションマッピングの光と音が、鳥取という小さな県を壮大な宇宙に変えていた。足を踏み入れた瞬間、誰もが砂の魔法に包まれる。気づけば、来場者の数は鳥取県の人口を越えていたというのだから、まるで砂が人を呼んだかのようだ。

袋に詰めて持ち帰れる「鳥取の砂」は、単なるお土産ではない。夢洲から鳥取への小さな風の便りである。
そして万博が終わったあとも、物語は続く。ヨルダン館の赤い砂が、鳥取の海辺と子どもたちの遊ぶ砂場へと旅をする。砂と砂が手を取り合い、遠く離れた国と国が静かに結びつく。
鳥取の砂とヨルダンの砂――それぞれの大地が、風に乗って交わる場所。
その光景を思うだけで、もう一度あの万博の砂の上を歩きたくなる。

万博で話題となった「砂同盟」ヨルダンの赤い砂、閉幕後も展示へ…関西パビリオンの鳥取県ゾーンには県人口超す来場者
10/14(火) 11:50配信 読売新聞オンライン

 鳥取砂丘の砂を敷き詰め、プロジェクションマッピングで風紋や満天の星空などを映し出した大阪・関西万博「関西パビリオン」の鳥取県ゾーン。県主催のイベントと合わせた来場者は9月20日、県人口の52万4921人(9月1日現在推計)を突破するなど、会場の人気をさらった。
 この砂を袋に詰め、持ち帰ることができるイベントも実施した。平井伸治知事は「鳥取の人口が減っているのがばれたからか、来場者が多かったからか。いずれにしても存分に楽しんでもらえた」と話す。
 万博終了後、「サンド・アライアンス」(砂同盟)を結んだヨルダン館の赤い砂が、夢みなとタワー(境港市)と鳥取砂丘こどもの国(鳥取市)で展示される。
 タワーでは来年に新設する交流記念エリアに赤い砂を敷き、こどもの国では砂絵や砂場に活用する予定だ。ヨルダン館のシファ・ズグール政府代表代行は「鳥取でヨルダンの砂を楽しんでもらい、ぜひ『本物』も見に来てほしい」と期待する。
(万博で話題となった「砂同盟」ヨルダンの赤い砂、閉幕後も展示へ…関西パビリオンの鳥取県ゾーンには県人口超す来場者(読売新聞オンライン) – Yahoo!ニュース)

万博で人気のヨルダン館、鳥取県で再現へ 砂漠の赤い砂、素足で体感
11/13(木) 10:15配信 朝日新聞

 大阪・関西万博の人気パビリオンの一つだった中東のヨルダン館が、砂漠の砂など万博の展示物を鳥取県内で展示したり、イベントで活用したりすることについて県と合意した。同館の代表者が鳥取市を訪れて平井伸治知事と面談し、覚書を交わした。
 万博で県は関西パビリオン内にゾーンを設け、鏡で囲った室内に鳥取砂丘の砂を敷き詰めて砂丘の雰囲気を再現。砂漠の赤い砂の展示が話題となったヨルダン館などと「サンド・アライアンス(砂同盟)」を結び、「砂(すな)ンプラリー」などのイベントを展開した。
 ヨルダン館の赤い砂は映画「スター・ウォーズ」の撮影場所として知られる砂漠地帯「ワディ・ラム」から運び込まれたもので、砂に座って室内に映し出される星空を眺める体験などが人気を集めた。県はヨルダン館に対し、赤い砂を譲り受けて県内で活用することを打診していた。
 覚書では、ヨルダン館が赤い砂のほか、館内で投影していたヨルダンの紹介映像を県に無償で譲渡することを明記。県が境港市の「夢みなとタワー」などで展示・活用することが盛り込まれた。
 県はタワー内に「交流記念エリア」を設け、ヨルダン館のように素足で砂を体験できるコーナーなどを整備し、来年1~2月ごろのオープンをめざす。11月7日に覚書に署名した平井知事は「万博が友好と平和のシンボルになった。ヨルダンの皆さまの心を鳥取で残していきたい。長く友情が深まることを願ってやみません」と語った。
(万博で人気のヨルダン館、鳥取県で再現へ 砂漠の赤い砂、素足で体感(朝日新聞) – Yahoo!ニュース)

投稿日:2025年10月22日

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