• 万博閉幕から

“万博会場跡地”関連の話題

“万博会場跡地”関連の話題

夢洲の空は、万博の幕が下りたあとも、まだどこかざわめいている。かつて世界中の人々が集い、未来を語り合ったその人工島は、今や静かに解体の音を響かせている。巨大なパビリオンは次々と姿を消し、鉄とガラスの夢は再び土へと還っていく。だが、その終焉の中に、次なる幻想の種が芽吹こうとしている。

大阪府と大阪市は、夢洲を「国際観光拠点」として再生させようとしている。万博の跡地には、サーキット、ウォーターパーク、アリーナ、高級ホテル、そして商業施設の建設が構想されている。まるで新しい夢の遊園地をつくるかのように。隣接地ではすでにカジノを含む統合型リゾート(IR)の建設が始まり、30基のクレーンが無数の腕を天に伸ばしている。その完成は2030年秋――夢洲の風景は、また一度、劇的に塗り替えられる予定だ。

一方で、万博の象徴であった大屋根リングの一部は北東部に残され、市営公園として整備される。ここだけが、あの半年間の記憶を静かにとどめる聖域となるだろう。大阪ヘルスケアパビリオンも一部が保存され、未来の医療と生命科学の拠点として生まれ変わるという。

だが、華やかな計画の裏で、まだ何も決まっていない土地が広がっている。未来を描くはずの地が、再び“未定”という名の空白に包まれているのだ。社会学者は嘆き、経済界の重鎮はサーキット構想を「つまらない」と切り捨てる。夢洲の未来は、いままさに夢の狭間に揺れている。

万博の跡地は、ただの更地ではない。そこには、六か月間の熱狂が染み込み、まだ醒めきらぬ夢が息づいている。いつの日か、この場所に新しい物語が立ち上がるとき――大阪の空は、もう一度、あのまぶしい未来の光に包まれるに違いない。

万博会場解体、跡地再開発へ エンタメ空間、カジノも
10/12(日) 16:01配信 共同通信

 人工島・夢洲(大阪市)の大阪・関西万博会場は閉幕後、ほとんどの建築物が解体され、更地に戻る。大阪府と市は跡地にエンターテインメント空間を整備する方針で、サーキットやウオーターパークを設ける案がある。隣接地では2030年開業予定のカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の工事が進み、一帯は国際観光拠点として再開発される計画だ。
 日本国際博覧会協会は参加国に対し、パビリオンの解体を今月20日以降に始め、26年4月13日までに敷地を返還するよう要請。他の設備や樹木などの撤去も進めて会場全体を整地し、28年2月末までに市に土地を返す。
 府や市は跡地に、高級ホテルや商業施設、アリーナの誘致を検討。会場シンボルの大屋根リングは北東部約200メートルを現地で保存し、市営公園として整備する方針だ。大阪ヘルスケアパビリオンは建物の一部を残し、先端医療やライフサイエンスの発信拠点として活用を目指す。跡地南部は長期滞在型リゾートの建設構想がある。
(万博会場解体、跡地再開発へ エンタメ空間、カジノも(共同通信) – Yahoo!ニュース)

閉幕後の万博跡地をどうする? サーキット案も吉村知事は「切磋琢磨」 割れる構想
10/5(日) 11:00配信 日刊スポーツ

 大阪・関西万博が開催されているのは大阪市の人工島「夢洲(ゆめしま)」です。広さは甲子園球場約100個分(390ヘクタール)。大阪府・市は夢洲を1~3期区域に分け、計画を練っています。万博会場の北隣にあたる「1期区域」には30年秋ごろの開業を目指す、国内初のカジノを含む統合型リゾート(IR)を建設中です。
 大屋根リングのある内側の万博跡地を「2期区域」として、府市は民間事業者からアイデアを募集。サーキット、アリーナ、高級ホテル、世界最大級のプールなどの娯楽施設を造る提案があります。
 大阪府・大阪市では万博跡地の活用方法について、今年1月、大林組を代表企業とするグループと、関電不動産開発(大阪市)を代表企業とするグループがそれぞれ提案した活用策を優秀案に選定しました。
 大林組の提案は「The heart of OSAKA」をコンセプトに、モータースポーツを核とした大規模エンターテインメント拠点の構築を目指す案です。
 サーキットには将来的に世界最高峰の自動車レース「F1」を誘致も視野に入れています。国内外からの集客が見込まれる大型アリーナも併設も含まれています。
(閉幕後の万博跡地をどうする? サーキット案も吉村知事は「切磋琢磨」 割れる構想(日刊スポーツ) – Yahoo!ニュース)

万博跡地の活用策未だ決まらず、かつての「負の遺産」夢洲の未来は…古市憲寿氏「この時期に議論していること自体がおかしい」
10/12(日) 11:51配信 読売新聞オンライン

 万博のシンボル・大屋根リングに上がると、30基以上のクレーンが稼働している様子が見える。人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)にある万博会場北側の49ヘクタールでは、カジノを中核とした統合型リゾート(IR)の建設が進む。
 大阪府と大阪市は、夢洲を「国際観光拠点」と位置づけ、万博後の発展に期待をかける。「圧倒的な非日常空間を作りたい」。吉村洋文知事(50)はそう繰り返してきた。
 IRの建設工事は12月から本格化し、2030年秋頃の開業を予定する。開業後は年間約2000万人の来場と1兆円超の経済波及効果を見込む。
 対照的に、万博会場の跡地の大半は活用策が決まっていない。
 大阪府と大阪市の基本計画案では、万博跡地中心部(約50ヘクタール)の活用で万博の理念継承や未来社会の実現をうたう。開発を希望する事業者からの提案を受けて、サーキット場やウォーターパーク、アリーナなどの活用例が記されている。来年春に事業者を公募し、具体的な活用方法が決まるのは来年秋頃になる。いつ完成するかは見通せない。
 サーキット場については、関西経済連合会の松本正義会長(81)が7月の記者会見で、「つまらないアイデア。(万博のテーマの)未来社会とどう関係があるのか」と公然と反対し、「白紙に戻すべきだ」と訴えた。
 世界約30か所の万博跡地を巡ったという社会学者の古市憲寿氏(40)は「大阪に何が残れば地域が発展するかを考えた上で、万博を開催するべきだった。この時期に跡地利用を議論していること自体がおかしい」と手厳しい。
万博会場では閉幕後当面、解体工事が続き、跡地に残る建物は一部にとどまる。
(万博跡地の活用策未だ決まらず、かつての「負の遺産」夢洲の未来は…古市憲寿氏「この時期に議論していること自体がおかしい」(読売新聞オンライン) – Yahoo!ニュース)

投稿日:2025年10月16日

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