
夢洲の風に秋の匂いが混じりはじめた9月16日、閉幕の足音が近づく大阪・関西万博の一角で、時をさかのぼる扉がそっと開いた。「Back to EXPO’70」。
その名も挑発的な催しが、ギャラリーWESTで幕を上げたのである。縦4メートル、幅14メートルの前方スクリーン、左右の壁、そして天井――四方を囲む光の器が、一瞬にして55年前の夢舞台へと来場者を誘う。
映し出されるのは1970年、大阪が世界の希望を掲げたあの夏。太陽の塔が空を突き、ソ連館や日本館が並び立つ未来都市の幻影が、最新の10K映像となって息づく。
来場者はただ見るだけではない。足元から頭上へと駆け巡る光の洪水に包まれ、まるで当時の雑踏に自らの影が溶け込んでいくかのような没入感を味わう。ゾウが悠然とパビリオンを練り歩く姿も、かつての驚きと笑いをそっくり蘇らせる。
上映時間はわずか8分、制作に6カ月。短いながらも濃密な旅路は、キャンセル待ちの列が絶えないほどの人気ぶりだ。1970年を知らぬ若者も、あの日の太陽を覚えている大人も、皆同じ光の海に浮かびながら、時代を超えて万博という名の夢に触れる。
未来を語る2025年の会場に、半世紀前の未来がよみがえり、過去と現在とがひそやかに握手する――その刹那、夢洲は時間の迷宮と化し、誰もが少年少女のまなざしを取り戻すのである。
1970年の万博をパノラマで 14mスクリーンに太陽の塔
2025年9月16日 20時00分 朝日新聞1970年の「大阪万博」の映像をCG技術で再現してスクリーンに投影する「Back to EXPO’70」が16日、万博会場の「ギャラリーWEST」で始まった。17日午後6時まで。
前方と左右の、縦4メートル、幅14メートルのスクリーンと天井の4面に、大阪万博の象徴だった「太陽の塔」や、当時の日本館、ソ連館といった人気パビリオンが並んでいた会場の様子を、約10分の10K動画で映し出す。
予約はほぼ埋まっているが、会場で並ぶとキャンセル待ちができる。このイベント限定のオリジナルスタンプなどもある。
(1970年の万博をパノラマで 14mスクリーンに太陽の塔 [大阪府] [大阪・関西万博2025]:朝日新聞)
大阪万博会場で1970年万博を3DCG再現 太陽の塔やソ連館
2025年9月16日 16:30 (2025年9月16日 19:17更新)大阪・関西万博会場で16日、1970年の日本万国博覧会(大阪万博)の当時の様子を3DCG(コンピューターグラフィックス)で再現した映像などを楽しめるイベント「Back to EXPO’70」が始まった。
2日間限定で、大阪府が70年大阪万博の開幕から55周年を迎えることを記念して実施している。万博会場西側の「ギャラリーWEST」で1枠約30分間。2日間ともに事前予約ですでに埋まっているが、先着順で各回10人の入場可能な枠も用意しているという。
本編は約8分で天井を含めた4面に3DCG映像を投映。制作を担当した企業によると「10K相当の映像で制作に6カ月ほどかかった」という。当時のソ連館や日本館などの来場者数の多かったパビリオン外観や会場風景などを投映し、没入感のある映像空間を体験できる。
(大阪万博会場で1970年万博を3DCG再現 太陽の塔やソ連館 – 日本経済新聞)
【万博】55年前の大阪万博がプロジェクションマッピングでよみがえる!「思い出してすごくよかった」 あすまで開催「Back to EXPO’70」
9/16(火) 12:15配信 MBSニュース大阪・関西万博の会場では9月16日、55年前の大阪万博を体感できるイベントがはじまりました。
閉幕まで1か月を切った大阪・関西万博で16日始まったのは、1970年の大阪万博を再現したプロジェクションマッピング「Back to EXPO’70」です。
大阪府などが55年前の万博についても知ってもらおうと企画したもので、太陽の塔やパビリオンの周りを練り歩くゾウなど、当時を再現したCG映像が天井や正面、左右の壁に約10分間映し出されます。訪れた人たちは、会場によみがえった半世紀以上前の万博の姿に見入っていました。
(【万博】55年前の大阪万博がプロジェクションマッピングでよみがえる!「思い出してすごくよかった」 あすまで開催「Back to EXPO’70」(MBSニュース) – Yahoo!ニュース)