• 万博閉幕から

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

文化庁国立近現代建築資料館で開催されている企画展「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と夢」は、日本の万博の時間を一度に歩き直すことができる、少し秘密めいた場所である。

まずこの資料館そのものが興味深い。入口で守衛から小さなバッジを受け取り、来館者の印のように胸に付けてから中へ進む。やがて現れる細く静かな出入り口をくぐると、外の世界からほんの少し切り離されたような空気に包まれる。

まるでどこかの研究施設に迷い込んだかのようで、その段階からすでに展示の序章が始まっているように感じられる。

展示は1970年の大阪万博から始まり、沖縄海洋博、つくば科学博と、日本で開催されてきた万国博覧会の記憶を順に辿っていく。写真、設計図、資料が並び、時代ごとに描かれた未来の姿が少しずつ変化していく様子が見えてくる。

展示室の中央には大きな円形のガラスケースが置かれており、その姿はどこか大屋根リングを思わせる。円の内側に万博の写真や資料が整然と並ぶ様子を見ていると、巨大な万博会場の縮図を覗き込んでいるような気分になる。

2025年大阪・関西万博に関する展示では、文化庁主催の催事「建築文化と循環経済の未来 ~この子たちなら大丈夫~」の成果も紹介されている。大屋根リングや各パビリオンの設計図、会場の写真が並び、夢洲に現れた巨大な構想の輪郭が静かに浮かび上がる。

万博という出来事が、単なるイベントではなく、都市や社会の未来を考えるための建築的な実験場であったことが、資料を通してゆっくりと伝わってくる。

さらに印象的なのは、子どもたちが描いた未来の建築の作品である。自由な発想で描かれた建物の姿は、どこか万博の原点を思い出させる。未来は専門家だけが考えるものではなく、誰の想像の中にも芽生えるものだということを、静かに教えてくれる。

決して大きな展示ではないが、その分だけ一つ一つの資料とゆっくり向き合うことができる。建物の静けさの中で、日本の万博の55年がゆっくりと呼吸している。会場を出る頃には、万博とは未来を一度だけ見るための祭りではなく、世代を越えて続いていく想像の連鎖なのだと気づかされるのである。

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

 

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

 

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

 

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

 

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

 

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

 

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

 

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

 

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

 

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

 

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

 

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

 

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

 

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

 

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

 

文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」

「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と夢」

 日本では、1970 年に開催された日本万国博覧会(大阪万博)を皮切りに、これまでに 5回の万国博覧会が開催されてきました。2025 年に開催された大阪・関西万博は、それに続く 6 回目の日本開催の万国博覧会となります。
 本展は、2025 年大阪・関西万博において文化庁主催で実施された催事「建築文化と循環経済の未来 ~この子たちなら大丈夫~」(2025 年 9 月 9 日〜14 日)の成果を巡回展示するとともに、1970 年大阪万博から 2025 年大阪・関西万博に至る日本の万国博覧会の歩みをたどる企画展です。2025 年大阪・関西万博の展示では、大屋根リングやパビリオンなど会場を構成する建築に焦点を当て、設計図や会場写真を通して、未来社会を構想する万博の理念を紹介します。あわせて、文化庁催事において制作された子どもたちによる「未来の建築」の作品を展示し、次世代の視点を通して、万博のその先にある、これからの都市や建築のあり方を展望します。

主  催:文化庁
共  催:特定非営利活動法人子供地球基金
企  画:株式会社エイチ・アイ・エス
協  力:公益財団法人 東京都公園協会
会  場:文化庁国立近現代建築資料館
会  期:2026年2月28日(土)~3月15日(日)
     休館日:毎週月曜日(3月2日、9日休館)
時  間:10:00-16:30(入構は16:15まで)

展示内容
【セクションⅠ】「日本の万国博覧会 1970–2005」―1970 年大阪万博の熱狂と希望、これまでの日本の万国博覧会の軌跡
2025年3月から8月にかけて、当館で開催した「日本の万国博覧会 1970-2005」では、大阪・関西万博以前に日本国内で開催された5回の万国博覧会―日本万国博覧会(大阪万博、EXPO’70、1970年)、沖縄国際海洋博覧会(1975年)、国際科学技術博覧会(1985年)、国際花と緑の博覧会(1990年)、日本国際博覧会 愛・地球博(2005年)―に関して、当館が所蔵する図面や企画段階の資料を中心とした展示を行いました。
セクションⅠでは、同展での各万博の解説パネルおよび案内図・航空写真(中央の円形展示台)、図面の一部を再展示します。

【セクションⅡ】いのち輝く現代。2025年大阪・関西万博の創造
セクションⅡでは、2025 年大阪・関西万博における建築と空間構成に焦点をあて、3種類のコンテンツを展示します。
(1)文化庁催事「建築文化と循環経済の未来 ~この子たちなら大丈夫~」(2025年9月9日〜14日)で上映した、大屋根リング、シグネチャーパビリオン、休憩所・トイレ・サテライトスタジオ等の設計図を再上映します。
(2)会場を彩るパビリオンは、循環経済や持続可能性への配慮、人と自然が共生する未来への願いを込めてデザインされました。それらの中から、公益財団法人2025年日本国際博覧会協会が管理する一部のパビリオン、仮設建築物の設計図を展示します。
(3)配置の展示ケースを会場のシンボル「木造の大屋根リング」に見立て、会場写真を展示します 。ケースを一周することで、リング屋上を回遊しているかのような空間体験を味わうことができます。

【セクションⅢ】子どもたちが描く未来の建築と夢
セクションⅢでは、2025 年大阪・関西万博の文化庁催事「建築文化と循環経済の未来~この子たちなら大丈夫~」にて制作された作品を展示します。
ひときわ目を引く10m の大作は、ロサンゼルス在住の志村星氏とシュローミ・J・ハユン氏が描いた未来都市のアウトラインに、約100人の子どもたちが色をのせることで完成した作品です。
さらに、子どもたちが描いた約40点の絵画を、色彩豊かなインスタレーションで知られる現代美術家の鬼頭健吾が展示監修。独自の視点で配置された作品群には、「未来のプレス案内街」への子どもたち一人ひとりの想いが込められています。子どもたちと日米 3 名のアーティストとのコラボレーションを通して、希望に満ちた未来を展望します。
文化庁催事「建築文化と循環経済の未来 ~この子たちなら大丈夫~」(2025年 9月9日〜14 日)で実施されたワークショップの映像をロビーで上映しています。併せてご覧ください。

(「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と夢」 – 文化庁 国立近現代建築資料館)

『日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と夢』で、“6つの万博”の貴重な資料を見てみよう。
2/27(金) 16:25配信 Casa BRUTUS.com

大阪・関西万博の閉幕から4ヶ月。関西を中心に続いていた熱気は今や東京、そして全国に伝播して、各地で関連展示やイベントが行われている。その中で、独自の視点から注目を集めるのが〈文化庁国立近現代建築資料館〉で2月28日から開催される『日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と夢』展だ。
東京・湯島に位置する〈文化庁国立近現代建築資料館〉。そもそもこの資料館は、世界的に評価が高いにもかかわらず保存制度が確立していなかった日本の建築図面や模型などを、国内で保存し継承するために2013年に開館。資料館が会場となり、「日本で開催された1970年から2025年までの6つの万博」を展示している。加えて「未来に続く子供たちのビジョン」までを、一挙に感じられる展示内容になっている。
会場は3つのセクションに分かれて構成される。セクションIでは、1970年から2005年までの5回の万博(大阪、沖縄、筑波、大阪花博、愛・地球博)の貴重な図面や企画資料を展示。各万博の解説パネルや航空写真も合わせて展示され、当時の熱狂に触れることができる。
(『日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と夢』で、“6つの万博”の貴重な資料を見てみよう。(Casa BRUTUS.com) – Yahoo!ニュース)

投稿日:2026年3月13日

“文化庁国立近現代建築資料館「日本の万国博覧会 1970–2025 + 描かれた未来と」”の関連キーワード