ICE@EX THEATER ROPPONGI 2024

ICE@EX THEATER ROPPONGI 2024

ICE 『Thank you』 -ICE 30th anniversary-

ようやく辿り着いたICEの30周年ライブ。これまで二度、チケットはするりと手のひらから逃げていった。三度目の正直で手に入れたこの夜の席に、すでに小さな奇跡のような意味があった。

幕が上がると、知らない曲が多いことに少し戸惑う。長い年月のあいだ、彼らが歩んできた道を私はすべて追えてはいなかったのだ。

それでも「SLOW LOVE」のリズムが流れ、「ANALOG QUEEN」のイントロが鳴った瞬間、あの柔らかなグルーヴが胸の奥に灯をともした。過去と現在の狭間で、ICEの音が静かに呼吸しているのを感じた。

驚いたのは、「MELLOW BLUE」がKREVAの「Have a nice day!」の原型だったという発見。時代を越えて音楽が連なっていく、その不思議なつながりに心が震えた。

そしてアンコール。スクリーンに映し出された宮内和之の姿がギターを奏でる。もうこの世にはいないはずの音が、確かにそこにあった。光の粒がステージに舞い、観客は息を呑む。

ああ、たしかにこれは“ICEのライブ”だった。見えないものが確かに息づく夜。来てよかったと、心の底から思えた。

ICE 『Thank you』 -ICE 30th anniversary-

『Thank you』 -ICE 30th anniversary-
2024年3月17日 東京・六本木 EX THEATER ROPPONGI
開場 16:00 開演 17:00


2024年3月17日、ICEのワンマンライブ 『Thank you』 -ICE 30th anniversary-東京・六本木 EX THEATER ROPPONGIで開催された。チケットはソールドアウトし、30周年アニバーサリーとしてのファイナルライブを現場で共有したいと願うICEファンで会場は満員となった。
(ICE 30th Anniversary Live 『Thank you』 In EX THEATER ROPPONGIライブレポート – ICE)
そして、本日最大のサプライズは、アンコールに用意されていた。ローディーが宮内和之のギターを定位置にセッティングするとピンスポットにギターが照らしだされ、そして、大きなスクリーンには、宮内の後ろ姿が映し出された。その後、メンバーがステージに登場してスクリーン上の宮内和之とステージのICEバンドがシンクロする形で「LIVIN’ IN THE CITY」がスタートした。ギターに関しては、ステージ上にはギタリスト田口の姿はなく、過去のライブ音源から宮内のプレイを抽出したものが流れ、スクリーンには全力でギターを奏でる宮内のライブでの名場面が映し出され、まさに宮内和之が降臨して現バンドとのセッションしているような光景を目の当たりにしたファンの中には、涙腺が崩壊する人が続出した。
ICE 『Thank you』 -ICE 30th anniversary-

 

ICE 『Thank you』 -ICE 30th anniversary-
KM JAM#3
PRECIOUS LOVE
FLYIN’ HIGH
INTO THE SUN
Memories
KISS YOUR LIPS
SONGBIRD
WERE YOU THERE
MELLOW BLUE
kozmic blue

全17曲。

LIVIN’ IN THE CITY
NO-NO-BOY
ANALOG QUEEN
People, Ride On
(ICE 30th Anniversary Live 『Thank you』 In EX THEATER ROPPONGIライブレポート – ICE)から抜き出し。
update: 2024年9月30日10:47 pm