
何年ぶりだろうか、野球場に足を運ぶという行為そのものが、すでに少し非日常めいていた。もともと熱心な野球ファンというわけでもない私が東京ドームへ向かったのは、息子のささやかな一言がきっかけである。
巨人対DeNAの三連戦。その入口としてファンクラブに入会してみれば、リュックにアイス、Tシャツにピンズと、思いのほか手厚い歓迎を受け、開始前からすでに満足の半分ほどを得てしまった。
ドーム内に入れば、売店の誘惑があちこちに仕掛けられている。どれもこれも魅力的で、試合前から胃袋が忙しい。席はビーム席。思っていた以上に視界が開け、球場全体がひとつの舞台のように見渡せる。ときおりファウルボールが思いがけない軌道で飛び込んできて、観客席にも緊張と笑いが走る。
選手の名前はほとんど分からない。それでも、イニングの合間に差し込まれる演出や、選手登場の映像の迫力に、自然と心が引き込まれていく。とりわけ終盤、抑えの投手が登場する場面は、まるで物語の最終章のような重厚さがあり、会場全体がひとつの感情に包まれる。
試合は代打の一振りで逆転し、三対二で巨人の勝利。歓声の余韻のなか、グラウンドに降り立つことができた。ついさっきまで真剣勝負が繰り広げられていた人工芝の上に寝転ぶと、現実が少しだけずれる。
野球を深く知らなくても、この場にいるだけで満たされる。競技であると同時に、これは完成された一つの体験なのだと知る。東京ドームは、そんな時間を気軽に味わわせてくれる場所である。








東京ドームで試合が終わったあと、あのグラウンドに自分の足で降り立てると知ったとき、胸の奥で小さな鐘が鳴った。ジャイアンツのファンクラブに入会すれば、その機会がひらりと手のひらに舞い込む。試合後の余熱が残る人工芝の上に立ち、写真を撮り、あるいはそのままごろりと寝転がる。ついさっきまで真剣勝負が行われていた場所に身を預けるという、この奇妙な贅沢。
親子で入会し、ファミリー申請を行うというひと手間はあるが、ひとり三千円ほどでその体験が得られると考えれば、むしろ破格に思える。リュックをはじめとしたグッズも手に入り、気づけば小さな戦利品まで抱えている。
当日入会でも整理券を手にできることがあるという、この気まぐれな仕組みもまた面白い。毎試合あるかは定かではないが、その不確かささえ、特別な出来事の気配を強める。
観客席から眺めるだけでは決して味わえない、球場のもうひとつの顔。東京ドームは、試合のあとにこそ、静かにその秘密を明かしてくれるのである。


巨人対DeNA3回戦 2026.4.05 東京ドーム
試合時間:2時間26分 観客数:42,034人
5日(日)、東京ドームでの対DeNA3回戦。巨人の先発投手は井上、対するDeNAの先発投手は石田裕。
4回表、井上は佐野に本塁打を浴び1点を奪われる。巨人は先制を許してしまう。
1点を先制された直後の4回裏、佐々木の安打などで二死一二塁とし、打席には増田陸を迎える。しかし増田陸は内野ゴロに倒れ3アウト。巨人はチャンスを活かすことができなかった。
DeNAの先発・石田裕を前に無得点のまま迎えた5回裏。巨人はこの回も石田裕を攻めあぐね、三者凡退に打ち取られる。
1点を追う6回裏、巨人は得点圏にランナーを進める。浦田、泉口の安打などで一死一三塁とし、打席にはダルベックを迎える。しかしダルベックはファーストライナーでアウトとなり、一塁ランナーの泉口も戻れずダブルプレーで3アウト。チャンスは作ったものの、同点に追いつくことはできなかった。
1点を追いかける7回裏、増田陸、岸田の安打などで二死二三塁とし、代打の大城がライトへの3ランを放ち一気に逆転。巨人、この試合初めてのリードを奪う。
8回表、ここで投手交代となり、2番手・大勢が投入される。梶原、林、代打のヒュンメルを三者凡退に打ち取った。
2点リードの9回表、3番手のマルティネスが登板。宮﨑の適時二塁打で1点差に迫られたが、逃げ切りゲームセット。
巨人はDeNAに3対2で勝利。DeNAとの3連戦を2勝1敗と勝ち越した。
(2026.4.5_対DeNA3回戦 | 試合情報 | 読売ジャイアンツ(巨人軍)公式サイト)
【一軍】巨人 3-2 DeNA#大城卓三 選手が代打逆転3点本塁打を放ち、先発・ #井上温大 投手は7回1失点で今季初勝利👏https://t.co/ZkgZs07SPN pic.twitter.com/pD1iISymJD
— 読売巨人軍(ジャイアンツ) (@TokyoGiants) April 5, 2026