「機嫌の良いバイエルン」になるか? - 楽しい楽しいバイエルン・ミュンヘン

公開日:2004/08/08
「機嫌の良いバイエルン」になるか?

準備万端、自身満々でブンデスリーガ・シーズン2004/05に挑む。タイトル保持者を狩、19度目のマイスター・タイトルを勝ち取る戦いの始まり、開幕戦、対ハンブルガーSV戦まで後3日だ。
「HSV戦前の最後の練習試合が終わりました。采は振られました。後は、今週末起用する18人の選手を選ぶだけです。」と火曜日の記念試合、対SCフライブルグ戦の後、マガット監督。このような選手のインフレ(マガット談:「有力選手が集まっている」)状態では、これまでレギュラー確実だったプロたちも、侮れば、観客席入りだ。
他のチームたちは、このような「問題」をうらやましく思っている。リーガ・ポカールでバイヤー・レヴァークーゼン(3:0)、ブレーメン(3:2)で下したからと言うわけではないが、ブンデスリーガの監督の多くが、FCBをマイスターの有力候補と見ている。ブンデスリーガの18人の監督中14人までもが、ミュンヘンを予測、他の4人は、ノーコメントだった。
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マガット監督が就任した5週間前、レコードマイスターの前途は不明だったにもかかわらずだ。ポルトガルEM、南米のWM予選、そして「Copa America」など国際試合が行なわれていた関係もあり、マガット監督、「ゼッポ」・アイヒコーン、ヴェアナー・ロイトハード両助監督が起用できた選手は、チームの半分でしかなかったのだ。

徐々に選手たちがそろってくるも、最後に特別休暇からロイ・マカーイが戻ってきたのは、たったの14日前のことだった。だが、マガット&Co.、こんなことなど気にする様子も見せず、予定の練習プログラムを徹底的にこなしていった。Wallberg(ヴァル山)の強行軍、メディカルボールを使った練習、しかも鉛の重りをつけて、プロたちは、ことごとく鍛えれれた。

「練習はとてもきついですが、楽しんでやっています。コンディションが良くなってきていることに自分でも気がついていますから。サッカー選手にとって一番の喜びは、体が自由に動いてくれることです。」とセバスチャン・ダイスラーは、新監督チームの練習を誉めた。後からトレーニングに参加した選手たちも、このような練習に直ぐに慣れたようだ。「トレーニングは、こうでなければ。これで、シーズンを乗り切れます。」とロベルト・コヴァチ。

改革があったのは、トレーニングだけではない:FCBの試合の進め方も、オットゥマー・ヒッツフェルド監督のころとはずいぶん変わった。マガット監督は、攻撃を重視する。「全員で攻撃出来る体制を作りたいです。どの選手もゴールするチャンスを作り出せるようでなくてはなりません。」

バイエルンの攻撃陣の要は、トーステン・フリングス、ミヒャエル・バラック、ゼ・ロベルト、セバスチャン・ダイスラーからなるミッド・フィールド。不測の事態が無い限り、このメンバーが、対HSV戦でも起用されるであろう。この4人が、ピッチにひし形を作る。だが、それぞれ臨機応変にポジションを交代できるようでなくてはいけない。

このカルテットを助けるのが、両サイドのディフェンダー達。今年移籍してきたアンドレアス・ギョーリッツ(右)とハサン・サリハミジッチ(左)が、レギュラーの座に一番近い選手たちだ。一方、フォワードには、マガット監督は、攻撃力のある2トップを優先する:「この方が、フレキシブルです。」ハンブルグ戦では、ロイ・マカーイとロケ=サンタ・クルツが有力だ。

リーガ・ポカールを勝ち取ったことも、良いジンクスと言えよう。FCBにとって、1997年、1998年、1999年、2000年に続き、5度目のタイトルだ。このタイトルを取った年には、他のタイトルも取っている。今年も多くのタイトルが期待できそうだ。「我々の自信にとって、とても大切な勝利でした。チームの雰囲気は最高です。」とマガット監督。

これが続いてくれれば、「機嫌の良いバイエルン」のシーズンになってくれるであろう。