ボンのトレーニングキャンプにはFCバイエルンの21人の主要選手が参加している。でも療養やリハビリ中のクラウディオ・ピサロ(頭蓋骨の手術)、ウィリー・サニョール(腕の骨折)、バスチアン・シュワインシュタイガー(半月板の怪我)、アレキサンダー・ツィックラー(足の骨折リハビリ中)、パオロ・グエレロ(ビザの怪我)は今回のドイツ旧首都でのキャンプには参加していない。
FCBは現在、合計26名の選手が18ポジションを競っている。ウリ・へーネス・ゼネラルマネージャー(GM)は7月の初旬に「主要メンバーの人数が多すぎるようだ」と、主力選手の削減をほのめかした。「8月末までに主要選手の中からひとりかふたりは本人の意思で去る者が出るかも知れない」と述べた。
へーネスGMは独日刊紙「南ドイツ新聞」のインタビューに答えて「監督を負担を軽くしてやりたい。8月14日の最初のホーム戦でベンチに残る選手が多ければ、トラブルになるだろう」と述べ、先ごろの発言内容を繰り返した。
へーネスGMによると、主要選手の削減は経済的な理由もある。「選手の契約金には、予算1500万ユーロのところ実際には2500万ユーロを払っている。このままではシーズン末には1000万ユーロの損失を出すことになり、これは避けたい」と述べた。
FCバイエルンからの退団候補といえば、まずレフト・ディフェンダーのウィリー・サニョールの名が挙がってくる。イギリスのメディアによると、フランスのナショナルチームにも参加したサニョールは英ロンドン・アーセナールへの移籍を狙っていると言う。へーネスGMはリーグカップ戦の対レバークーゼン戦の後で「アーセナールがサニョールと合意したなら、まず我々のところに来て話をつけるべき」と語っている。
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FCBは多分サニョールの退団をめぐって検討する用意はあるようだが、まず退団での移籍料の額による。ルンメニゲ会長は木曜日に専門誌「キッカー」の誌上で「すべてはお金の問題だ」と答えている。
そのほかDFのサミー・クフォーも、FCBとの契約が2005年に切れる前に移籍する可能性がある。クフォーの働きに不満を抱いているへーネスGMは週明けに「彼も退団候補のひとりだ」と漏らしている。
また、夏休みにプレミアリーグ移籍への関心をほのめかしたオーウェン・ハーグリーヴスをめぐってはまだ何の動きもない。イギリスのナショナルチームのメンバーでもあるハーグリーヴスはFCBと2006年までの契約を交わしているが、満期以前の移籍は移籍料の問題で実現は難しそうだ。へーネスGMによると、彼の移籍料は千万単位になるという。
一方、マガット監督は大勢の主力選手にそれほど問題を感じていないようだ。「どの選手にもFCBのイレブンに加わるチャンスがある」と51歳の監督はFCBの選手達のプロ根性を賞賛し、これをフィールドで発揮させるのを楽しみにしている。
選手達の移籍交渉は8月31日まで市場が続くが、それまでに何が起こるか楽しみだ。