フェリックス・マガット監督は、全く急ぐ様子はなかった。バイエルンとFCウンターフェーリングの選手達がすでにグラウンドに出て、再びホイッスルが鳴るのを待っていたにもかかわらず、バイエルンの監督はゆっくりと落ち着いた様子でトレーナーのベンチに向かってグラウンドを横切った。丁寧に要請した「フェリックス、急いで、再開するよ」というスタジアム・アナウンサーの呼びかけにもマガット監督は、動じなかった。
ミュンヘンの地域オーバーリーガーとのテスト試合、後半戦では、レコードマイスターの選手達も同じようにゆっくりとした動きになった。ハサン・サリハミジッチ(17分/40分)とロケ・サンタ=クルス(37分)が、見ごたえあるゴールを決め、すでに前半戦で3対0になったが、ハーフタイムの後、マガット監督のかわいい選手達には、先週のテゲアン湖畔でのキャンプの疲労がはっきりと見えだした。
来週中には、ロイ・マカーイを除く(彼はアメリカを旅行中)ヨーロッパ選手権に出場した選手達が、ミュンヘンに帰ってくる。そこでミヒャエル・バラックを始めとする、これから来る選手達は、マガット監督、ゼッポ・アイヒコーン、そしてヴェアナー・ロイトハードのトレーニング方法を知ることになる。「私達の仕事は、すべての選手が同じレベルまで上がれることだ」と、監督。
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しかしそれも、仕方のないことだろう。14回に渡るトレーニング、7日間に2度のテスト試合をバイエルンはRottach-Egernのキャンプ中にやり遂げた。それに加え、2度もバイエルンは標高1722メートルのヴァルベアク山を登った(写真は、アンドレアス・ゲーリッツ)。そして、数多くのランニング練習。その多くは朝食前だった。そして、サークルトレーニングも多かった。
以上のことを考慮したマガット監督は、チームのウンターフェーリングでの試合内容に満足している。「我々の成果が見えたよ」。50歳の監督は、最初からこのテスト試合の基準をはじめからあまり高く設定していなかった。「この試合の趣旨は、ここ数日の練習プログラムからの気分の切り替えと、キャンプの良い締めくくりとして行うんだ」と、マガット監督は、水曜午後の記者会見で話した。
金曜日午後4時まではセバスチャン・ダイスラーを始めとする選手達は休みだ。「練習をすぐ再開する」と、マガット監督は語るが、内容は少々変更されるようだ。森の中のランニングは減り、その分、集中して行われる。「距離を短くし、速く走る」。ボールを使った練習も増える。
その例が、今週末に開催される、ランズフート(土曜日午後4時30分)とUnion Berlin(日曜日午後3時)での2度のテスト試合だ。しかし毎日のゼーベナー通りでの練習でも、マガット監督と2人のトレーナーはもっとボールを使ったトレーニングを増やして行く予定だ。