ヴェルダー・ブレーメンにマイスターを奪われたFCバイエルン、チャンピオンズ・リーグ直接出場権をも恐れる自体となってしまった。残り2節となった今日、レコードマイスターは、VfBシュツットガルトに1:3(0:1)で敗れ、勝点差は、たったの1点に縮まってしまった。最終節、対SCフライブルグに勝たなければ、「Kingsklasse(王様クラス)」への直接出場権を自力で勝ち取れない事態となってしまったのだ。
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チケット完売、4万8千人のサポーターが見守るゴットリープ・ダイムラー・シュタディオンでの試合は、VfBが試合全般を支配した。イムレ・サビッチが、シュツットガルトを勝利へと導いた。ハンガリー人、最初の2点(19分、51分)を自分で決め、ケヴィン・クーラニーによる3:0(54分)では、最高級のアシストを果たした。失望したFCバイエルン唯一の明るいニュースは、セバスチャン・ダイスラーが、後半交代で入り、ブンデスリーグにカムバックしたことのみ。
1:3でブレーメンに敗退したイレブンを、ヒッツフェルト監督、2ポジション変更した。怪我をしているバスチャン・シュヴァインシュタイガー(太股の打撲)の代わりに、マルティン・デミチェリスがスタメン起用された。アルゼンチン人、トーマス・リンケと共に、インサイド・デフェンスを担当した。フォワードには、クラウディオ・ピサロに代わり、「VfBの天敵」ロケ・サンタ=クルツが起用された。
両チームとも、試合開始早々、オフェンスで勝負に挑んだ。前半2分、オリバー・カーンは、既に2回も、ゴールを瀬戸際で守ることになった。2回とも、ドイツ代表フォワード、ケヴィン・クーラニーが関与した。
6分、FCBの初攻撃、ロイ・マカーイのシュート…ハサン・サリハミジッチのセンタリングをロケ・サンタ=クルツが伸ばし、オランダ人が、直接左で蹴り込んだが、ボールは、ポストを1メートル程それていってしまった。その少し前にも、サンタ=クルツは、ペナルティー・エリアに攻め込むも、マルセロ・ボルダンをかわせずにいた(4分)。
19分、シュワーベンが、不相応と言うわけでもないが、先取点をあげた。バイエルンのデフェンス陣が、コントロールしきれないでいた時、ボールは、誰にもマークされていないイムレ・サビッチの前へと転がった。彼は、オリバー・カーンに対し、あせることなく、クールにシュートを決めた。
VfBこれで調子をつかみ、バイエルンを翻弄、チャンスを次々に作り出していった。30分、クーラニーが、強烈なヘディング、これはカーンが防いだ。その直後、サビッチに2回のチャンスが訪れる(34分、36分)。ハーフタイムを前に、カーンは、ボルダンの30メートルからの強烈なフリーキックを食い止め、実力を見せてくれた(44分)。
サイド・チェンジまで、レコードマイスター、記すべきほどのアクションをシュツットガルトのゴール前で、起こすことは無かった。そのかわりと言ってはなんだが、オーウェン・ハーグリーヴスとハサン・サリハミジッチが、それぞれ5枚目のイエローカード、最終節、対SCフライブルグ戦では出場停止となってしまった。
後半開始後、6分もたたないうち、ミュンヘンのディフェンス陣は、集中力を欠き、重大なミスを犯す。ホースト・ヘルトが、邪魔もされずに、センタリング、サビッチは、またもや誰に邪魔されることも無く2:0のゴールを決めた(51分)。だが、これで終わったわけではなかった。バイエルン、オフサイド・トラップを仕掛けたつもりがかからず、サビッチは縦パスをカーン一人のペナルティー・エリアへとドリブル、ならんで走るクーラニーへ絶妙のタイミングでパスを出し、これをクーラニーが決めて3:0(54分)。
ヒッツフェルト監督は、調子の出ないデミチェリスの代わりにクファーを送りだした(59分)。その直後、セバスチャン・ダイスラーに、11月以来の出番が回ってきた(11月9日、ドルトムント)。ビセンテ・リザラズと後退して、ミドルフィールドについた。その間、シルフィオ・マイスナーの危うい、ヘディングが見られた(60分)。
シュツットガルトは、勝を確信したか、スピードを緩め、バイエルンをゲームに参加させてくれた。68分からサンタ=クルツと交代で入った、クラウディオ・ピサロが、77分、ゼ・ロベルトのセンタリングをシュート、そしてリバウンドをもう一度けりこみゴールを決めた。
だが、反撃もこれまで、VfBは、対バイエルン連敗を6でストップ、順当な勝利を祝った。これで、2位争いの緊張感は高まった。そう、FCBが願っていた以上に高まってしまったのだ。