28日に行われた親善試合で、チェコから金星を奪った日本以上の大番狂わせが起きた。ルーマニアがドイツに5-1の大差で勝ったゲームなのだが、ドイツ国内では守護神カーンの責任問題が急浮上。再来年のドイツW杯まで、カーンが正GKの座を死守できるかが注目されている。
ブカレストでのアウエー試合とはいえ、ルーマニアの世界ランクはドイツ(7位)よりはるかに下の28位。しかも5点のうち4点は前半、GKカーンの守るゴールに突き刺ささった。
フェラー監督はたまらず、前半終了間際にカーンをベンチに下げ、代表初デビューのヒルデブランド(シュツットガルト)と交代させたが、これがカーンのプライドをズタズタに。
代表に君臨するカーンにとって、ケガ以外でベンチに下げられるのは予想外の出来事。「後半開始後、代表のバスの中にひとりで閉じこもり、数十分後にやっとベンチに戻ってきた」(地元紙)と、冷静さを保つのがやっとだった。
試合後、フェラー監督は交代について、「ヒルデブランドに、今後のための経験を積ませる必要があった」と苦し紛れに説明した。
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一方、カーンは「ケガ人が多く、キックオフ数時間前に多くの変更があったから」と敗因を分析。だが、失点に関する自己責任を問われると、「言葉も出ない。われわれは、なすすべもなく大虐殺された」と、言葉を濁すのがやっとだった。
一昨年のW杯準優勝での活躍で、「世界最高のGK」と呼ばれるほどブレークしたカーンも、私生活では不倫や離婚などスキャンダルの連続。
また今季は、期待されていたブンデスリーガ、カップ戦、チャンピオンズリーグの3冠も逃した。ドイツ国内でカーンを戦犯として批判する声があがっている。(夕刊フジ特電)