レアーグ駅は、海の気配から遠く離れたハイランドの内陸で、道と道、人と羊が交差してきた要衝に控えている。村のすぐ南に置かれたこの駅は、かつて郵便バスが北西の果てへと分岐していく結節点であり、今もなお人の流れの記憶を土に刻んでいる。
四本の道路が集まる「北の十字路」として栄えたレアーグは、地図の中心で静かに重心を保ち、鉄道の到来によってサザーランド奥地への扉となった。八月にはヨーロッパ最大級の羊の競りが開かれ、普段は穏やかな村が一日だけ熱を帯びる。その熱気もやがて去り、再び風と草原の時間が戻る。列車を降り立つと、ここが通過点ではなく、北を理解するための起点であることに気づく。レアーグ駅は、内陸ハイランドの鼓動を聞くための静かな観測所である。
レアーグの駅近く