インヴァネス空港 - スコットランド鉄道探訪

インヴァネス空港

インヴァネス空港に降り立つと、まず空気の冷たさが肌を刺す。だがその冷たさは不思議と心地よく、まるで遠い北国が「ようこそ」と囁いてくれているようだ。
眼前に広がるのはハイランドの大地。風は遠くネス湖を渡り、霧を纏って滑走路をなでる。ここは、かつて戦闘機が飛び立った場所——1940年、航空省が築いたダルクロス王立空軍基地。その歴史の余韻が、今も静かに空気の中に残っている。

やがて、滑走路をひとつの旅客機がゆっくりと滑り出す。アムステルダムへ、あるいはマヨルカ島へ。北の果ての空港でありながら、この小さな玄関口は世界と確かにつながっている。夏には光が長く地平を照らし、冬には雪がターミナルの屋根に静かに積もる。そのどちらの季節も、旅人たちはここから新しい物語を始める。

2023年、空港駅が開業した。鉄路はアバディーンへと伸び、インヴァネスの街へ戻る列車もまたこの地を発つ。かつて戦時の基地だった場所に、いまは平和な旅の音が響いている。アナウンスの声、車輪の音、遠くで飛び立つ機影——それらが混じり合い、ハイランドの風景とともにひとつの詩のように流れていく。

インヴァネス空港は、空と大地のあいだにある静かな扉だ。旅人が心の奥で探している「どこか遠くへ」の始まりが、いつもここから始まっている。

インヴァネス空港のすべてのサービスはスコットレールによって運営されている。この駅にはインヴァネスとエルギン間の各方向の列車が約1時間ごとに運行しており、約2時間ごとにアバディーン行きの列車が運行している。ごく少数の列車がアバディーンを越えてダンディーやエディンバラ・ウェイバリーまで運行している。(Wikipedia)

インヴァネス空港/Inverness Airport

  • (9分)インヴァネス ネアン(9分)
  • インヴァネス空港駅情報
  • 無人駅
  • 駅開設:令和5年2月2日 今年目
  • 乗降客数:148人 (2018-19年)

駅の入口

インヴァネス空港

住宅地

update: 2025年1月8日