ヘイマーケット駅は、都市が旅という概念を初めて本気で信じた瞬間の名残を、今も胸に秘めている。二大都市を結んだ鉄路の終着として生まれ、人々は時間が縮む驚きに目を見張り、この場所から未来へ踏み出した。
ドーリア式の柱が誇らしげに立つ駅舎は、単なる通過点ではなく、技術と野心の記念碑であった。やがて路線は中心部へ延び、主役の座を譲りながらも、駅は静かに改装され、広いコンコースと光の通路を手に入れた。
路面電車やスタジアムへと伸びる動線は、人の流れを物語のように編み直す。ヘイマーケット駅に立つと、過去の熱狂と現在の秩序が重なり合い、エディンバラという都市そのものが、ゆっくりと歩き出す気配を感じさせる。
ヘイマーケットの駅近く