ダンロビン城駅は、鉄道という近代の装置が、貴族の夢と優雅に結託した稀有な場所である。森と丘に抱かれ、スイスの山小屋を思わせる瀟洒な駅舎は、もはや通過点ではなく目的地として佇む。スコットランドマツを惜しみなく用いた建物は、荒野の風雪に耐える実用性と、城に仕える誇りを同時に宿している。
長大なプラットフォームは祝祭のために延ばされ、かつては大勢の客人がここから城へと導かれた。列車を降りた瞬間、旅人はハイランドの時間に迎え入れられ、鉄道が宮殿への前奏曲であった時代の気配に包まれる。この駅に立つことは、移動ではなく、物語の内部へ足を踏み入れる行為に等しい。
ダンロビン城の駅近く