ダンブレーン駅に降り立つと、町は小さく息を潜めながらも、長い祈りの時間を抱えていることが分かる。電化路線の北端という現代的な肩書きを持ちながら、足元にはアラン・ウォーターの静かな流れと、聖人の名を宿す地名の由来が重なっている。
駅から歩けば、大聖堂の石壁が谷を見下ろし、十世紀の十字板から中世の鐘楼へと、信仰の層が幾重にも積み重なる。通勤都市としての顔と、修道士の気配が残る古い町並みが同居し、旅人は時間の配線を誤る。列車はここで終点を迎えるが、町の物語は終わらず、むしろここから静かに始まる。
ダンブレーンの駅近く