カーヌスティ

Carnoustie

カーヌスティ駅に降り立つと、北海からの風が頬をかすめ、町の歩みを静かに語りはじめる。バリー・バーンの河口に広がるこの町は、十八世紀の終わりに生まれ、繊維の糸とともに十九世紀の繁栄を織り上げてきた。やがて海辺の空気は旅人を引き寄せ、ゴルフリンクスの芝は世界の視線を集める舞台となった。

全英オープンの名が響くたび、海風は少し誇らしげに吹く。列車でダンディーへ通う人々の往来も、この町の日常を形づくる。駅から歩き出せば、海と芝生と町の時間が重なり、旅人はふと立ち止まりたくなる。ここはただの通過駅ではなく、海辺の物語がゆっくり開かれる入口なのである。

カーヌスティの駅近く

update: 2026年3月15日