キャンバスラング駅は、グラスゴーの喧騒を少しだけ外れ、日常と旅心の境目にそっと置かれた場所である。大幹線のただ中にありながら、急行列車は素通りし、各駅停車だけが律義に立ち寄る。その慎ましさが、この駅の美徳だ。
1849年に産声を上げた線路は、時代の重みを抱えたまま電化され、静かに通勤客を運ぶ。かつて堂々たる駅舎が街路に面して立っていた名残は薄れたが、その分、駅は町と同じ高さで呼吸するようになった。
グラスゴー中心からわずか数駅。降り立てば、旅は終わりではなく、生活の奥行きへと続いていく。そんな予感を与えてくれる、小さく誠実な駅である。
キャンバスラングの駅近く