ブローラ

Brora

ブローラ駅は、静かな北の海風の中に、かつての野心と労働の記憶を温存した不思議な停車場である。指定建造物となった旧駅舎や鋳鉄の歩道橋は、役目を終えながらも、なお誇らしく時代を跨いで立ち続ける。ここは「橋のある川」という名の通り、人と産業を結びつけた結節点だった。

炭鉱の黒、採石場の白、蒸留所の琥珀色が交差し、最北の炭鉱と電気都市の称号がこの小村に輝きを与えた。ロンドン橋にまで旅立った砂岩の故郷に立てば、鉄道とは移動手段ではなく、世界と接続するための思想であったと悟るだろう。ブローラ駅は、過去の鼓動が今も微かに響く、知的冒険の入口である。

ブローラの駅近く

update: 2024年1月3日