来週水曜日にベルリンで行われるドイツ対ブラジル戦で、ゼバスティアン・ダイスラーが1年ぶりの代表復帰を果たすことになった。ユルゲン・クリンスマン代表監督は24歳のダイスラーのほか、ミヒャエル・バラックをキャプテンに据えた20人の代表メンバーに、新たにバイエルンのアンドレアス・ゲルリッツを招集した。代表メンバーは金曜日に首都ベルリンに集結し、日韓ワールドカップ決勝のリベンジに向け6日間の合宿を行う。
上記2人をのぞく今回のメンバーは、ユーロ2004(欧州選手権)出場者14名とブレーメンのフランク・ファーレンホルストおよびチェルシーのロベルト・フート、そしてティム・ボロウスキ(ブレーメン)、ジェラルド・アサモア(シャルケ04)ら、2週間前のオーストリア戦(3-1)と同じ顔ぶれである。
(sid)
スポナビ
2002年6月30日に横浜で行われた日韓ワールドカップ決勝戦(0-2)のリベンジを前に、「改革者」クリンスマンは攻撃なシステムを推し進めようとしている。
「リベンジには関係なく、ブラジル戦は常に一種のハイライトだ。戦うのに特別な理由は必要ない。ブラジルはすごいチームだが、彼らも人間であることに変わりはない」
ヘルタ・ベルリンのアルネ・フリートリッヒ、レバークーゼンのイェンス・ノボトニーの2人は、今回もけがのため出場をあきらめた。負傷で2カ月休養していたドルトムントのベテランDFクリスティアン・ベアンスの復帰も延期された。また今回は代表の第3GK、シュツットガルトのティム・ヒルデブラントの出場も見送られた。
一方ダイスラーは、2003年9月7日にユーロ予選アイスランド戦(0-0)に出場して以来、久々にドイツ代表のユニホームにそでを通すことになる。オーストリア戦の際には、ダイスラーの所属するバイエルンのフェリックス・マガト監督およびマネージャー、ウリ・へーネスの希望を尊重し、クリンスマン代表監督はダイスラーの代表招集を見送った。ダイスラーは鬱(うつ)病のため、数カ月にわたる入院治療を受けていた。
クリンスマンは、ダイスラーの招集について「ダイスラーは何としても起用したい選手だ。本人もやる気を秘めている。意見の交換が大切だと思い、マガト監督と長時間にわたり電話で話した。またゼバスティアン本人が、新たなチームの中で自分の居場所を見つけるのも大事なことだ」とコメントした。
ダイスラー本人も、今回の代表復帰に意欲をみせている。
「ブラジル戦は、どんな選手にとっても一大イベントだよ」
1860ミュンヘンからバイエルンに移籍したゲルリッツも、今回の代表ノミネートを喜んでいる。
「かなり驚いたけれど、もちろんすごい事だと思う」
正GKの座をめぐる争いのなか、クリンスマンは今回オリバー・カーンを使うことでほぼ意志を固めている。
「オリバー・カーンを先発で使い、そのままフル出場させるつもりだ。今回は彼の試合だ」
GK:
オリバー・カーン(バイエルン・ミュンヘン)
イェンス・レーマン(アーセナル・ロンドン)
DF:
フランク・バウマン(ベルダー・ブレーメン)
フランク・ファーレンホルスト(ベルダー・ブレーメン)
アンドレアス・ゲルリッツ(バイエルン・ミュンヘン)
アンドレアス・ヒンケル(シュツットガルト)
ロベルト・フート(チェルシー)
フィリップ・ラーム(シュツットガルト)
MF:
ミヒャエル・バラック(バイエルン・ミュンヘン)
ティム・ボロウスキ(ベルダー・ブレーメン)
ゼバスティアン・ダイスラー(バイエルン・ミュンヘン)
ファビアン・エルンスト(ベルダー・ブレーメン)
トルステン・フリンクス(バイエルン・ミュンヘン)
ベルント・シュナイダー(バイヤー・レバークーゼン)
バスティアン・シュバインシュタイガー(バイエルン・ミュンヘン)
FW:
ジェラルド・アサモア(シャルケ04)
トーマス・ブルダリッチ(ボルフスブルク)
ミロスラフ・クローゼ(ベルダー・ブレーメン)
ケビン・クーラニー(シュツットガルト)
ルーカス・ポドルスキー(1.FCケルン)