ウリ・へーネス・ゼネラル・マネージャー(GM)は、FCバイエルンの今年の目標を意識的に低く定めた。へーネスGMはチームにタイトル制覇を強要する代わりに「我々のモットーは、ファンを面白いサッカーで魅了することだ、そうすれば勝利の女神は自然に付いて来る」と述べた。
面白いサッカーとは同時に攻撃中心のゲームを意味する。マガット新監督はこの「面白いサッカー」をFCバイエルンに要求している。ボンの記者会見で同監督は「みんなが攻撃に加わわって、誰もがゴールチャンスを生かせるようにしたい」と述べた。
FCバイエルンではこれからは選手全員が攻撃プレーと言うわけか。マガット監督は先の発言で「みんな」と述べたが、これは文字通りの意味ではない。バイエルンの攻撃は、MFのトルステン・フリングス、ミヒャエル・バラック、ゼ・ロベルトとセバスチアン・ダイスラーらが中心になる。このフォーメーションでリーグカップ戦の準決勝戦対バイヤー・レバークーゼンに臨み、3対0の成績をおさめた。
「選手達はレバークーゼン戦で面白いゲームをした」とマガット監督は述べ、バラックら選手たちの役割を解説した。これによるとフリングスがディフェンス役になる。フリングスは対バイヤー戦でも「これは私のポジションで、このためにFCBに入った。私の役割は、ディフェンスを補助することで、ゴールに近づく手助けをする」と述べた。
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フリングスの前にはバラックがやや左寄り、またダイスラーがやや右よりつないでいる。「私はサイドポジションの選手ではない。センターでプレーすれば他の選手を補助できる。やや右よりでも大丈夫かもしれない」とフリングスはマガット監督の作戦を評価した。
またゼ・ロベルトはまったく新しい役目を引き受ける。これまでの左サイドの持ち場からセンターでトップ補助に回る。「彼はよく臨機応変に動く。敏速でドリブルが得意だ。ゼのプレーがセンターで生かされる」と説明した。
この4人がフィールドでひし形を構成するが、選手は各ポジションをその場に応じて構成できる。先ごろのワッテンシャイドでの試合では、ゼは頻繁にバラックやダイスラーと持ち場を交換していた。「臨機応変に動ける選手を大勢そろえている。この強みを生かしたい」と、マガット監督は対戦チームに合わせた柔軟な対応でいい結果を導く作戦だ。
マガット監督は前衛で攻撃が得意な選手2人の構成を好んで使う。「この構成だと柔軟性が出る」という。ワッテンシャイドでアンドレアス・ゲルリッツとハサン・サリハミジッチが見せたように、サイドからもセンタリングできる。このふたりは有望株でブンデスリーガーでは初幕からプレーする。
FCバイエルンにとって、2004/05のシーズンからはまた嵐の季節に再来になる。FCBファンにとっては願ってもないことだが、ブンデスリーガーの他チームにとっては迷惑な話だろう。
fcbayern.de ボンからDirk Hauser