数週間におよぶ騒動を経て、フェリックス・マガトのバイエルン・ミュンヘン監督就任が決まった。スポーツ通信社(sid)のインタビューに応じた50歳のマガト監督は、VfBシュツットガルトで過ごした日々と、バイエルンで待ち受ける課題について語った。
〓〓今季のシュツットガルトは、27回にわたり3位以内に入りました。ところがあなたのクラブは最終節でバイヤー・レバークーゼンに0-2で敗れ、チャンピオンズリーグ出場を逃してしまいました。シュツットガルトのベンチに座る最後の試合で、感じた失望はどれほど大きかったでしょうか?
「当然がっかりしたが、それで機嫌を損ねたわけではない。今この瞬間は、寂しい気持ちでいっぱいだ。私はこのチームに多くの力を注いできた。選手のことを考えると、出て行くのがつらい」
〓〓来季のあなたはオットマー・ヒッツフェルトの後がまとして、ドイツサッカー界
の盟主バイエルン・ミュンヘンでのかじ取りに挑戦するわけですが……
「これは私には監督としての新たな一歩であり、私の監督キャリアの頂点になる。バイエルンはシュツットガルトより一段とレベルの高いクラブだ。リーグ制覇、さらにはチャンピオンズリーグ優勝をシーズン前の目標に掲げられるのは、刺激的な経験だ。これが出来るのはドイツではバイエルンだけだ」
〓〓シュツットガルトとの2005年までの契約を解消したことで、周囲からは怒りの声が上がりました。今回の騒動は避けられないものでしたか?
「黙っていなければならないのは心苦しかった。精神的に疲れる日々だった。だが状況がそういう風になってしまった。今回のゴタゴタの後、私はシュツットガルトのシュタウト会長に、こうした状況下では責任を持つことはできないから、契約を解消したいと申し出た。これが両サイドにとってベストの選択だった」
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〓〓ファンたちも、あなたのバイエルン移籍を非難しています。レバークーゼンでは罵声を浴びせられた上、硬貨やライターが投げられました。あなたはこうしたファンの態度を理解できますか?
「今のバイエルンは、シュツットガルトのファンにとって闘牛の赤い布のようなものだから、彼らがそのような態度を取るのもわかる。楽しくはないが、サッカーにはよくある事だ。それにこういう態度をとるファンが、少数派だということも知っておくべきだ。ほとんどのファンは、私の決断に理解を示してくれている。私がここで成し遂げたことを、あなた方もわかってくれていると思う」
〓〓シュツットガルトの今後はどうなるでしょう?
「若いチームだから今後も発展していくだろうし、これから数年は上位に食い込んでくるだろう。彼らは、文句なく大きな潜在能力を秘めている」
〓〓あなたはシュツットガルトのチームマネージャーとして、新たな監督探しに加わっていますか?
「私は今回の交渉の輪に加えられていない。尋ねられもしなかった。誰が新監督になるか、決めるのはクラブの上層部だ」