第二戦を前に監督どうぞ「集中力を切らさないことが大切だ」 - 楽しい楽しいバイエルン・ミュンヘン

公開日:2004/03/10
第二戦を前に監督どうぞ「集中力を切らさないことが大切だ」

監督以外選手は結構楽観的絶対勝ってくれー
レアルの選手問題だけに頼っていては、“マドリッドの奇跡”を起こすことは不可能だ。「ロナウド抜きでもレアルは良いサッカーをしている」とヒッツフェルトは語った。「レアルの攻撃陣は、誰でも一人で試合を決める力を持っている」と、“総司令官”はマドリッド“世界選抜チーム”を褒めた。「集中力を切らさないことが大切だ」。



チャンピオンズリーグの準々決勝進出を賭けて、FCバイエルンが最後の90分間を闘う。水曜日の夜に行われるベスト16第二戦(20時30分からウェブラジオとFCBライブティッカーで生中継)でレアルを破るか、又は2:2以上で引き分ければレコードマイスターの準々決勝進出が決まり、CLタイトルの夢を繋げることが出来る。

このところ4戦負けなしのバイエルン。特に先週末、バイヤー・レバークーゼンとのアウェイゲームで3:1の勝利を挙げたミュンヘンは、自信を持ってスペイン・レコードマイスターとの決戦に挑む。「レバークーゼン戦後、チームは大きな自信をつかんだ。私は楽観的に見ている」とウィリー・サニョールは語り、バイエルンが勝ち抜くチャンスを五分五分と見ている。

「我々にとってかなり難しいゲームになるだろう」と、マネージャーのウリ・ヘネスは敵地サンチアゴ・ベルナベウでの一戦を前に語った。特に第一戦でのミスを取り返そうと意欲に燃えているバイエルンのキャプテン、オリバー・カーンに注目が集まるはずだ。しかしヘネスはこう警告している。「カーンだけを頼っていてはだめだ」。

2001年にCLを制したバイエルン。レアルにプレッシャーをかけ、与えられたチャンスを確実に活かすことが重要だ。「勝ち抜くためには少なくとも1、2ゴールを決めなければならない」とヘネスは続けた。

準々決勝進出を目指すバイエルンでは、カーンの他にストライカーのロイ・マカーイの活躍にも期待が集まっている。これまで6得点のマカーイは、“欧州最強リーグ”の得点王ランキングの首位を走っている。「彼の得点力の高さはセンセーショナルだ」と、オットマール・ヒッツフェルト監督はマカーイを褒め、カーンもロイについてこう語っている。「ロイはまるでファントムのように姿を現し、ゴールを決めてみせる」。

第一戦を1:1で引き分けたバイエルンが、勝ち抜くチャンスはまだ十分にあるものの、会長のカール=ハインツ・ルンメニゲはレアルが断然有利だと考えている。「我々が失うものは何もない」とルンメニゲは火曜日、マドリッド向けて出発する前に語った。

さらにレアルは多くの選手が欠場する予定で、バイエルンにとってチャンスはさらに大きくなっている。ロナウド(筋繊維断裂)はけが、ロベルト・カルロスは出場停止。これまでチャンピオンズリーグで45ゴールを決め、得点ランキング歴代一位のラウールは、コンディションが良くなく、デーヴィッド・ベッカムもトップフォームを失っている。

「ロベルト・カルロスとロナウドのいないレアル相手ならば、僕達にもチャンスは十分にある」とサニョールは語った。「ロナウドはたった一度のチャンスでゴールを決めて、試合を決定付けることが出来る選手だ。彼が欠場するのは大きい」とストライカーのクラウディオ・ピサロも語っている。しかしヘネスはスペインからの情報を信じていない。「ロナウドの名前が試合の公式記録用紙に載っていないことを確認して初めて彼の欠場を信じる」。

レアルの選手問題だけに頼っていては、“マドリッドの奇跡”を起こすことは不可能だ。「ロナウド抜きでもレアルは良いサッカーをしている」とヒッツフェルトは語った。「レアルの攻撃陣は、誰でも一人で試合を決める力を持っている」と、“総司令官”はマドリッド“世界選抜チーム”を褒めた。「集中力を切らさないことが大切だ」。

「ホームでの第一戦のように戦えば、チャンスは訪れるはずだ」とマカーイは語り、レアルとの対戦を「かなり難しいゲーム」になると考えている。第一戦での勢いを失わず、第二戦でも試合を優位に進めたいヒッツフェルトは、14日前と同じフォーメーションで試合に臨むつもりだ。

オーウェン・ハーグリーヴスとマルティン・デミチェリスがディフェンスライン前のボランチの位置に入る。ボランチの仕事はレアルの攻撃の起点となるジヌディーヌ・ジダン、そしてその他の中盤の選手達を自由にプレーさせないことだ。さらにテクニシャンのゼ・ロベルトも、身体を張ったサッカーが成功の鍵を握ると考えている。「激しい当たりや、一対一の勝負はレアルの得意とするサッカーではない。ミュンヘンでのゲームのように、レアルの選手達からやる気をそぎ取らなければならない」。

火曜日の夜に行われた最終トレーニングの結果、ウィリー・サニョール(前腕骨折)とビセンテ・リザラズ(筋繊維断裂)の二人が出場できることになり、ヒッツフェルトはディフェンスラインの選択肢が増えた。「これまで重要なゲームでは、ディフェンスは良い結果を出してきている」とカーンは語り、水曜日の試合でもディフェンスラインの仕事が増えることを覚悟している。

FCBがチャンピオンズリーグのアウェイゲームで、約2年ぶりに勝利するチャンスは十分にある。ルンメニゲもこう語っている。「今になってようやくバイエルン・ミュンヘンを侮っていたことを、レアルが気付いたという印象を受ける」。ルンメニゲの意見が正しいことを願うばかりだ。

予想スターティングメンバー:

レアル・マドリッド:カシアス-サルガド、エルグェラ、パヴォン、ラウール・ブラヴォー-ベッカム、グティ-フィーゴ、ジダン、ソラリ-ラウール
FCバイエルン:カーン-サリハミジッチ(サニョール)、クフォー、コバチ、リザラズ-ハーグリーヴス、デミチェリス、-バラック、ゼ・ロベルト-ピサロ、マカーイ